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中日新聞掲載の大学記事

大学野球  スポーツ  2025.10.21

大学野球 愛知秋季L 愛院大10年ぶり48度目V

中京大を破り、喜ぶ金子(中央)ら愛知学院大ナイン

中京大を破り、喜ぶ金子(中央)ら愛知学院大ナイン

 秋季リーグの1部は20日、名古屋市のパロマ瑞穂野球場で3回戦2試合があり、2位だった愛院大が5-4で中京大にサヨナラ勝ちし、2015年春季以来、リーグ最多を更新する48度目の優勝を決めた。勝てば優勝だった名城大は4-7で中部大に敗れ、秋季4連覇を逃した。

 2位は名城大、3位は愛工大、4位は中部大、5位は中京大、6位は東海学園大。

 19日は愛院大が4-7で中京大に敗れて優勝を決められなかった一方、名城大が6-5で中部大に勝って首位に再浮上していた。

■終盤強さ見せた 金子サヨナラ打

 劇的な結末から約4時間後、名城大が敗れ優勝が確定すると、愛院大の益田監督は選手に体を預けた。「感無量ですね」。ここまで見せてきた終盤の強さが10年ぶりの歓喜を手繰り寄せた。

 勝つ以外、逆転優勝への道がなかった一戦。4-4の9回1死二、三塁。金子は甘く入ったフォークを捉えると、右手を突き上げて確信した。

 右翼手の頭上を越えるサヨナラ打。「ヒットを打っていなかったが、監督が僕を信じてくれた。夢のよう」。今季、不調で先輩の杉山からキーマンに挙げられていた3年生。予言的中の一打が、後で試合を行う名城大に大きな重圧をかけた。

 過去最多の優勝を誇る名門も近年は低迷。そんな中、2019年にOBの益田監督が就任した。巨人のスカウト時代に上原浩治らの獲得に尽力した指揮官は「野球界は実力主義。同じレベルなら若い子を使う」と選手にハッパをかけ、競争を促した。

 1年生から起用してきた杉山や河野は、今秋のドラフト候補にまで成長。最終学年を迎えた今年は春こそ最終戦で優勝を逃したものの、最後に花を咲かせた。

 今季は4度も突入した延長タイブレークをいずれも制した。「経験値のある選手が多くいたのが大きかった」と益田監督。辛抱強く使い続けた選手たちの手で3度、宙に舞った。(郷司駿成)

▽パロマ瑞穂など 3回戦(愛院大2勝1敗)
中京大 100011010|4
愛院大 004000001x|5
(京)沢田、柴田、高松、川井、横丸-森瀬
(院)岡村-小笠原
本塁打 高村(京)

▽同(中部大2勝1敗)
中部大 120400000|7
名城大 000004000|4
(部)森田、桑田、長谷川、肥田、南-羽生田
(城)藤井、伊藤達、池田-大橋、前田、谷

(2~4位は勝率による)

(2025年10月21日 中日新聞朝刊23面より)
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