進学ナビ

HOME > 中日新聞掲載の大学記事 > 学生活動

中日新聞掲載の大学記事

学生活動  2024.12.16

この記事の関連大学

音楽 分け隔てなく皆に届け 名古屋 南山大生、来月「インクルーシブ」演奏会

インクルーシブコンサートを企画した(左から)柴田さん、浅井さん、牧さん=名古屋市昭和区の南山大で

インクルーシブコンサートを企画した(左から)柴田さん、浅井さん、牧さん=名古屋市昭和区の南山大で

■障害者招待 アート作品投影、販売も

 障害の有無にかかわらず誰でも音楽を楽しめる「インクルーシブコンサート」が来年1月7日、名古屋市中区栄の宗次ホールで開かれる。発案したのは同市昭和区の南山大の学生たち。コンサートを通じて、共生社会への理解が少しでも広がることを願っている。(中川耕平)

 いずれも経営学部3年の柴田樹里さん(21)、牧琴乃さん(21)、浅井しいなさん(21)の3人がゼミの活動の一環で企画した。中区の介護事業所「ヨナワールド」と宗次ホールに協力を呼びかけ、実現した。

 障害者を取り巻く現状を知ろうと、3人は8月末にヨナワールドでボランティアに取り組んだ。

 牧さんは利用者と「推し」のアイドルの話題で盛り上がった。それまで障害者はどこか「特別な存在」と感じていたが、「私たちと何も変わらない」と気付いたという。一方、障害者の雇用の機会が十分に確保されていないために経済的な自立が難しく、こうした状況が広く知られていないという課題も知った。

 コンサート当日はヨナワールドの利用者を招待する。2部構成で第1部はピアニストの市居宥香さんがショパンの曲を披露。第2部は箏曲家の佐藤亜衣さん、尺八奏者の加藤奏山さんが邦楽を奏でる。舞台上のスクリーンにヨナワールドの利用者が手がけたアート作品を投影し、会場で販売する。

 健常者も障害者も「一つになろう」との願いを込めて、「be One」とのチーム名で活動してきた3人は演奏前に、障害者支援の現状や活動への思いなどについて発表する。「障害があってもなくても、一緒に生きていく存在だという価値観を共有したい」と口をそろえた。

 コンサートは午後1時半開演。チケットは千円。(問)宗次ホール=052(265)1715

(2024年12月16日 中日新聞朝刊市民版より)

戻る < 一覧に戻る > 次へ