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イベント  2024.12.08

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あんこで頭キリッ! キャンパスで朝食を

モーニングを購入した大学生=名古屋市天白区で

モーニングを購入した大学生=名古屋市天白区で

■名城大生企画 コメダ珈琲がモーニング提供 朝しっかり食べて「わくわく感」

 忙しい大学生に大学で朝食をとってもらおうと、名古屋市天白区の名城大で3日、「コメダ珈琲(コーヒー)店」のモーニングを提供する催しがあった。学生3人が提案した企画に、同チェーンを展開するコメダ(同市東区)が協力した。 (片岡典子)

 午前9時過ぎの講義棟エントランスホール。特設のソファでくつろぐ学生たちが会話に花を咲かせた。メニューはコーヒーなどの飲み物(400円)に、コメダ珈琲店で実際に提供されているパンとあんこのモーニングがつく。友人と利用した理工学部1年、小阪大海(たいが)さん(18)は「あんこがおいしくて、頭が働きそう」。1人暮らしで普段は朝食を準備できないことが多く「学校で食べられるのは最高」と喜んだ。

 企画したのはいずれも2年生で経済学部の山田そらのさん(20)、経営学部の渡辺亜美さん(19)、農学部の竹之内友実さん(20)。成績などで選抜された学生が参加する「チャレンジ支援プログラム」の自主企画を検討する中で、大学生の食に着目した。提案した竹之内さんは「元々、食に興味はあったし、身近な物なので多くの学生に企画に参加してもらいやすいと思った」と振り返る。

 同大女子駅伝部の公式スポンサーを務める縁で、コメダの担当者と意見交換。大学生が朝食をしっかりととれていない問題を指摘された。

 3人が大学の協力を得て学生にアンケートしたところ、回答した約130人中、男女とも朝食を「毎日食べる」人は半数にとどまり、「食べない」「食べない方が多い」とした人も2割近くいた。一方、約9割が朝食をとる習慣をつけたいと望んでいた。

 朝食をとらない理由に「時間がない」「面倒くさい」などとの声が多かったため、学内でのモーニング提供を思い付いた。コメダも「コメダ珈琲店のくつろぎを大学生に感じてほしい」とキッチンカーの派遣などで協力した。同社が大学でモーニングを提供するのは初めて。

 この日は開始時間の8時半の20分ほど前から学生が講義棟の外のキッチンカーの前で行列をつくった。山田さんは「コメダを楽しみに思うわくわく感で、面倒くささも乗り越えられたのでは」と手応えを感じる。

 催しは10日も開催予定。その後、朝食の取り組みを続けるかは検討中だが、渡辺さんは「今回、私たちに協力してくれる人がたくさんいたように、今後、何かをやろうとするときも自分だけでできないと諦めるのでなく、周囲に働きかけて実現させたい」と話した。

(2024年12月8日 中日新聞朝刊県内版より)

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