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学生活動 2024.07.31
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外国人に優しい豊明へ 住所変更、結婚…市役所窓口イラストで案内
外国人が利用しやすい市役所窓口にしようと豊明市は、地元の豊明高校イラストレーション部と桜花学園大、市国際交流協会の協力を受け、窓口対応で使うイラストを完成させた。希望の手続きが一目で理解しやすいデザインなのが特徴。「住民票」など分かりにくい単語を集めた3カ国語の多言語リストも作り、円滑な窓口対応に役立てる。(青山直樹)
■豊明高や桜花学園大協力 3カ国語の用語リストも
イラストは「住所を変える」「結婚」「小学校」「ごみ」などの22種類。住所変更なら建物と荷物を運ぶ人、結婚なら抱き合う2人、小学校ならランドセルを背負った子どもが描かれている。今月1日から、市民と関わる機会の多い市民課窓口にイラストの一覧と英語、ベトナム語、ポルトガル語などからなる多言語リストを置き、担当窓口へつなぐのに活用している。
同市の外国人住民は5月末時点で4052人と全体の約6%を占め、全国平均の約2倍。出身国はベトナムが最多でブラジル、フィリピン、中国と続く。市役所の外国人窓口には翻訳機があるほか、通訳もポルトガル語1人に加え、4月からはベトナム語1人が常駐。ただ来庁者が多く対応しきれない場合もあり、案内の在り方を模索してきた。
市は昨年12月、同大のボランティア団体「ローターアクトクラブ」とワークショップを開催。どんな案内表示や道具があれば便利かを考えた。学生たちが提案したのが「課税証明書」「児童手当」など理解しづらい単語の多言語リストの作成だ。4年の吉尾幸菜さんは「職員も分からない外国語が多い。一覧にすれば役立つと思った」と話す。
そこで出た声に加え、市国際交流協会の日本語教室に通う外国人の意見も聞き、豊明高イラストレーション部にイラスト制作を依頼。「防災」の案内イラストは当初、津波を想定したが、3年の生徒は「海外の人にはなじみが薄い。青色より赤色の方が危機感が伝わる」と火災の絵に変更。ヘルメットをかぶる男女の絵も添え、緊迫感を出すなど工夫を重ねた。
多言語リストは市民課以外にも配られた。市役所で3日にあった、同部と同クラブへの感謝状贈呈式で、小浮正典市長は「不安な思いで市役所に来られる外国人の方も多い。窓口の改善に役立つ」と感謝した。
(2024年7月31日 中日新聞朝刊なごや東版より)
■豊明高や桜花学園大協力 3カ国語の用語リストも
イラストは「住所を変える」「結婚」「小学校」「ごみ」などの22種類。住所変更なら建物と荷物を運ぶ人、結婚なら抱き合う2人、小学校ならランドセルを背負った子どもが描かれている。今月1日から、市民と関わる機会の多い市民課窓口にイラストの一覧と英語、ベトナム語、ポルトガル語などからなる多言語リストを置き、担当窓口へつなぐのに活用している。
同市の外国人住民は5月末時点で4052人と全体の約6%を占め、全国平均の約2倍。出身国はベトナムが最多でブラジル、フィリピン、中国と続く。市役所の外国人窓口には翻訳機があるほか、通訳もポルトガル語1人に加え、4月からはベトナム語1人が常駐。ただ来庁者が多く対応しきれない場合もあり、案内の在り方を模索してきた。
市は昨年12月、同大のボランティア団体「ローターアクトクラブ」とワークショップを開催。どんな案内表示や道具があれば便利かを考えた。学生たちが提案したのが「課税証明書」「児童手当」など理解しづらい単語の多言語リストの作成だ。4年の吉尾幸菜さんは「職員も分からない外国語が多い。一覧にすれば役立つと思った」と話す。
そこで出た声に加え、市国際交流協会の日本語教室に通う外国人の意見も聞き、豊明高イラストレーション部にイラスト制作を依頼。「防災」の案内イラストは当初、津波を想定したが、3年の生徒は「海外の人にはなじみが薄い。青色より赤色の方が危機感が伝わる」と火災の絵に変更。ヘルメットをかぶる男女の絵も添え、緊迫感を出すなど工夫を重ねた。
多言語リストは市民課以外にも配られた。市役所で3日にあった、同部と同クラブへの感謝状贈呈式で、小浮正典市長は「不安な思いで市役所に来られる外国人の方も多い。窓口の改善に役立つ」と感謝した。
(2024年7月31日 中日新聞朝刊なごや東版より)