デザインした内装といすを披露する学生＝東郷町役場で

　東郷町役場の旧地下食堂が、金城学院大生のデザインにより改修され１２日、お披露目会が開かれた。

　町と同大、家具メーカーの愛知（名古屋市東区）が２０２０年に連携協定を結び、庁舎の空間デザインを検討してきた。食堂約１００平方メートルは職員専用で内装が古くなり、会議もできる多目的スペースとして改修。環境デザイン学科弓立順子教授ゼミの３、４年生が２年にわたり、計２４人で職員にアンケートをとるなどしてレイアウトを練り、壁面やいすも制作した。

　壁には町の木のモッコクの白い花を模した飾りを、廃材から手作りして貼り付けた。いすは「話が弾むように」と、背もたれを葉やＴ、ボートをこぐ人などユニークな形に切り、カラフルに仕上げた。

　会には学生１１人が出席。図面を担当した４年蒔田美桜華さん（２２）は「はりや柱の位置を確かめ狂いなく作り上げた。地味な作業だったが重大さを知った」と感想を話した。井俣憲治町長は「愛情のこもった施設。大切に使いたい」と感謝した。（長坂幸枝）

（2021年11月18日　中日新聞朝刊なごや東版より）