フードドライブへの協力を呼び掛けるポスターを手にする疋田さん（左）ら＝北名古屋市役所で

　北名古屋市は３０日、同市のピアゴ西春店で、余った食品を市民から回収して食料支援に活用するフードドライブを開く。食品ロス削減への意識向上も狙い、市内の名古屋芸術大の学生たちがボランティアで参加する。当日は午前９時から正午まで食料を集める。

　３０日の「食品ロス削減の日」に合わせて、初めて開催。缶詰やお菓子、調味料などを回収する。集まった食料は、同市のＮＰＯ法人「フードバンク愛知」を通じて地域の子ども食堂などに分配される。

　名古屋芸大では７月、市職員が食品ロスなどゴミ問題について講義をしており、趣旨に賛同した学生が活動に加わった。芸術学部１年の疋田未有さん（２０）は、ポスターを制作。幅広い世代に呼び掛けたいという市の依頼を受け、子どもや大人が、ペットボトル飲料などを持ち寄る姿を描いた。オレンジや緑を使い、明るい配色を意識したという疋田さんは「親しみやすいデザインにした。皆さんに当事者意識を持ってもらえればうれしい」と話した。

　市によると、３月に市内で実施した調査で、可燃ゴミとして出された中の１１％が食品ロスだった。環境課の担当者は「フードドライブをきっかけに、食品ロスへの意識を変えてほしい」と呼び掛けた。（猿渡健留）

（2021年10月6日　中日新聞朝刊尾張総合版より）