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中日新聞掲載の大学記事

お知らせ  2020.12.22

原因不明の病気の遺伝子変異を特定 名大チーム 重い貧血、低身長など症状

 重い貧血や低身長、知的障害などの症状を主に示す原因不明の病気が、2つの遺伝子の変異によって引き起こされることを、名古屋大の研究チームが突き止めた。これまで正常な血液をつくることができない「遺伝性骨髄不全症候群」と呼ばれる病気の一種とされてきたが、チームの荻朋男・名大教授(人類遺伝学)は原因を特定したことから、新しい病気として分類できると話している。

 チームは、遺伝性骨髄不全症候群のうち原因が分かっていない患者10人のゲノム(全遺伝情報)を解析した。その結果、全員に共通して、体内のホルムアルデヒドを分解する遺伝子が変異していることを確認。このうち、酒に強いかどうかにかかわる別の遺伝子も同時に変異した場合、症状が生じることが分かった。2つの遺伝子を変異させたマウスでも、ヒトと同様の症状が出たという。

 荻教授らは症状の頭文字から「AMeD(エーメド)症候群」と命名。遺伝子変異が起こる確率を基に、国内では年間数人の新生児が発症し2~3歳で症状が重くなることもあるとみている。

 成果は米科学誌「サイエンスアドバンシズ」に掲載された。荻教授は「こうした希少な病気を研究することが血液のがんなどより一般的な病気の理解にもつながる」と話している。(白名正和)

(2020年12月22日 中日新聞朝刊県内総合版より)

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