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スポーツ 2021.08.04

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鶯谷高等学校

岐阜 鶯谷高将棋部初V 全国高校選手権男子 劣勢の厳しい局面から逆転勝ち

全国高校将棋選手権大会で優勝した男子団体の3人(後列左から2~4人目)。女子団体の生徒たちも健闘した=岐阜市の鶯谷高で

全国高校将棋選手権大会で優勝した男子団体の3人(後列左から2~4人目)。女子団体の生徒たちも健闘した=岐阜市の鶯谷高で

 高校将棋の頂点を決める「第57回全国高校将棋選手権大会」(7月31日~8月1日、和歌山県)の男子団体で、岐阜市の鶯谷高校将棋部が初優勝の快挙を成し遂げた。県勢の優勝は1985年の岐阜高以来、2回目。歴史、出場校数ともに高校屈指の大会で、全国48チームのトップに輝いた。(浜崎陽介)

 昨年は新型コロナウイルスの影響で中止になり、2年ぶりの開催となった今大会。3人が同時に対局して2勝以上した方が勝利する団体戦で、主将は宮堂さん(17)=3年、副将は部長の加藤さん(16)=2年、三将は力旗さんの弟の孔暉(こうき)さん(15)=1年=が務めた。

 鶯谷高は順当に予選リーグを突破、決勝トーナメントに勝ち進んだ。決勝の相手は岩手県代表の岩手高。1勝1敗になった後、最後は加藤さんの対局結果を待つのみとなった。加藤さんは「優勝が懸かっていたので、勝ちたいという思いが強かった」と振り返る。

 両者ともに持ち時間を使いきり、一手30秒以内で指すことが求められる中、相手が迷うような手にうまく誘導できたという。劣勢の厳しい局面からの逆転勝ち。加藤さんは予選リーグを含めて8戦全勝だった。「自分が引っ張って、来年も優勝を目指したい」と力強く語った。

 力旗さんと孔暉さんも、ともに6勝2敗と大健闘。力旗さんは「ベスト4くらいに入れればと思っていた。おめでとうと言われて実感が湧いてきた。優勝できてうれしい」と笑顔を見せた。孔暉さんは「先輩たちから気持ちの切り替えや、優勢な時こそ深呼吸をして打つことなど助言をもらったので、全力で指すことができた」と振り返る。

 将棋部の特別技術顧問で日本将棋連盟県支部連合会長の伊藤寿さん(71)は「長いこと県内の高校生を見てきたが、県勢史上最強のチームだ」と目を細める。横山豊校長は「学校として名誉なこと。彼らに憧れて将棋好きの子どもたちが集まってくれれば」と話した。

■女子も県代表で出場

 鶯谷高は、女子団体にも県代表として出場。一昨年は優勝しており、連覇を狙った。岩佐さん(15)=1年、大木原さん(16)=2年、森さん(18)=3年=の3人が健闘。決勝トーナメントに駒を進めたが、2回戦で長野県代表の伊那北高に敗れ、5位入賞となった。

(2021年8月4日 中日新聞朝刊岐阜近郊版より)

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