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お知らせ 2021.06.04

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愛農学園農業高等学校

「ピィピィピィ」アイガモ水田に 伊賀・愛農高 子牛も誕生 ベビーブーム

アイガモのひなを水田の小屋に放した生徒=伊賀市別府で

アイガモのひなを水田の小屋に放した生徒=伊賀市別府で

■一緒においしいお米を

 伊賀市別府の愛農学園農業高校で、作物部の生徒たちが今年も「アイガモ農法」に取り組んでいる。農薬を使う代わりにアイガモやアヒルのひなを放ち、水田の雑草を食べてもらう。酪農部では相次いで子牛が誕生し、校内は動物たちのベビーブームに沸いている。(河野晴気)

 「ピィピィピィ」と甲高く元気な声が辺りに響く。5月下旬、田植えが終わった一角で今年初めての放鳥を迎えた。2、3年生4人が生後2週間ほどのひなを一羽ずつ小屋に移すと、愛くるしい姿で次々に泳ぎだした。

 アイガモ農法を始めたのは20年ほど前。昨年からはより多くの草を食べるアヒルを加え、計70アールに約100羽を放つ。稲穂が出てくるまでの間、肥料となるふんをしたり足ひれで土を耕したりして活躍するという。

 「ふわふわしていてかわいいパートナー」と3年の女子生徒(17)。与えるえさを減らすことで、除草量が増えるかどうかを調べる予定で、「栄養失調にならないよう様子を見ながら観察したい」と意欲を口にする。昨年は8割以上がイタチやキツネに襲われたため、テグスや電気柵による対策を講じた。同年の男子生徒(17)は「襲われないよう祈るばかり。アイガモと一緒においしいお米を作って皆を養いたい」と話す。

 成長した個体は秋ごろにカモせいろなどの食材として活用する。指導する農場担当の杉山哲郎さん(24)は「一連の流れを通して自然の恩恵や労働の大変さ、楽しさを学んでほしい」と期待する。

 酪農部では2月以降、7頭の子牛が生まれた。うち、黒毛和種の一頭を「アロハ」(雌)と名付け、出荷せずに校内で育てる。2年の女子生徒(16)らによると、人懐こく好奇心旺盛な性格で牛舎周りの散歩が日課。肉牛の生産には初挑戦といい、今後、津市の農家への研修などを予定している。

(2021年6月4日 中日新聞朝刊伊賀版より)

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