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お知らせ 2021.06.03

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栄徳高等学校

好きな服で登校 代わりに寄付 長久手・栄徳高で初行事「マディーの日」

下校前に寄付をする生徒たち=長久手市の栄徳高で

下校前に寄付をする生徒たち=長久手市の栄徳高で

 自由な服装で登校していい代わりに、貧困に苦しむ子どもたちへ寄付する行事が2日、長久手市の栄徳高校で初めて開かれた。発案者で過去に同校に米国から留学していた女性の名前を取り「マディーの日」と名付け、オンラインでマディーさんとの交流もあった。(西川侑里)

■発案の米女性と交流も

 マディーさんことマデリン・ウィレットさん(19)は、2018年秋から約10カ月間在籍。登校最終日に校長室を訪れた際に、自国では私服で学校に通っており、全員が決められた同じ格好をする制服に対して新鮮さと戸惑いを感じていたことを伝えた。また、おしゃれな服装をして寄付も行う英国発祥のこの学校行事を紹介した。

 提案を受けた鈴木文悟校長は、以前から生徒たちに、電車で席を譲るなど自主的に考えて動ける大人になってほしいと考えており、「異文化に触れると同時に制服の意義も考えてほしい」と、同校の創立記念日(6月1日)に合わせて実施を決めた。

 生徒には1カ月前に、制服でもよく、授業にふさわしい服装を選ぶことなどを告知。この日は約4割の生徒が私服で登校。部活仲間と約束したという中学時代の体操着や大人っぽいブラウス、カジュアルなTシャツなど思い思いの装いで過ごした。下校前、体育館に集まってメリーランド州の自宅にいるマディーさんとオンラインでつながった。

 マディーさんは「好きな服を着ながら人助けができるのはすてき」と笑顔。コロナ禍で、自宅でゲームをしているなどと話した。その後教室で、各自が100円硬貨を好きな枚数だけ袋に入れて寄付。国連児童基金(ユニセフ)を通して世界の子どもたちの元に届けられる。

 白黒を基調にしたお気に入りの私服を身に着けた2年女子生徒(16)は「コロナ禍で友だちと休日に遊べず私服を初めて見た。より自分らしく接することができた。考えてくれたマディーさんへの感謝の気持ちを込めて寄付しました」と振り返った。

 来年以降も同時期に続ける予定という。

(2021年6月3日 中日新聞朝刊なごや東版より)

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