進学ナビ

HOME > 高校ニュース > 全て

高校ニュース

高校野球 2026.03.20

この記事の関連校
中京大学附属中京高等学校

選抜高校野球 中京大中京 初戦突破 一球集中 進化見せた

阿南光に勝利し、校歌を歌う中京大中京ナイン=甲子園球場で

阿南光に勝利し、校歌を歌う中京大中京ナイン=甲子園球場で

 ひと冬の成果を発揮し、全国最多となる春通算59勝目をたぐり寄せた。甲子園球場で19日に開幕した第98回選抜高校野球大会の1回戦で、中京大中京(名古屋市)は阿南光(徳島)を3-1で退けた。松田知輝選手(2年)が今大会第1号となる本塁打を放ち、投手2人の継投で相手打線を封じた。次戦は24日の予定で、帝京(東京)と対戦する。

■冬に10キロ増量 母の支え 太田投手 ピンチに登板 直球で抑える

 支えてくれた母親に、ひと冬で成長した姿を見せた。2点をリードする8回2死一、二塁。長打が出れば同点に追いつかれる場面で、2番手の太田投手(3年)がマウンドに上がった。「自分を信じて投げ込むだけ」。この冬に磨いた132キロの直球で相手打者を右飛に打ち取り、1球でピンチの芽を摘んだ。

 新チーム発足直後の名古屋地区2次予選の準決勝。先発したが打ち込まれ、アウトを一つしか取れずに降板し、チームも敗れた。その後の県大会と東海大会はスタンドから見守った。「他の投手が投げて甲子園に連れてきてくれた。自分も投げたかった」と悔しさが募った。

 監督やコーチからは「体をしっかりつくらないと通用しない」と言われた。体重がなかなか増えなかったところ、浜松市で暮らしていた母の真理子さんの提案で、昨秋から学校の近くにアパートを借りて一緒に暮らすようになった。それまでの寮生活とは異なり、身の回りの家事を真理子さんが引き受け、太田投手は体のケアなどに専念するように。3食で2キロ以上の白米に加え、学校の授業の合間にはおにぎりを食べた。

 2倍以上に増やした食事量と筋力トレーニングによって、冬の間に目標としていた10キロの増量を達成。投球に力強さが増し、投げ込みで制球力も安定した。

 左腕のグラブに刺しゅうされた言葉は「感謝」。そこにはもちろん、一緒に冬を乗り越えてくれた母への思いが重なる。「ここまで増量できたのは、ご飯を作ってくれた母のおかげ」。大舞台で見せた好投とチームの勝利。母への恩返しは、まだまだ始まったばかりだ。(牧野良実)

中京大中京 000011010|3
阿南光 000010000|1
(中)安藤、太田-津末
(阿)小田、貝出-篠原
本塁打 松田(1)(小田6回1点)

(2026年3月20日 中日新聞朝刊県内版より)
  • X

戻る < 一覧に戻る > 次へ