高校野球 2025.08.13
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応援 昨日の敵は今日の友 豊橋中央 東邦が甲子園で闘魂注入

豊橋中央-日大三 9回、「戦闘開始」の演奏でかけ声をする東邦マーチングバンド部の生徒ら=11日、兵庫県西宮市の甲子園球場で
■友情があれば演奏できる 1・2・3 戦闘開始ダー!
1点を追う九回表の攻撃。「ウィーアー 中央!」の大声援が球場に響いた。
九回が始まる直前、豊橋中央の野球部応援団の高橋団長(3年)が「戦闘開始でいこう」と東邦側に演奏を頼んだ。「本物の戦闘開始だ。選手の力になるはず」
豊橋中央の吹奏楽部は、人数が少なく活動ができない状況だった。愛知大会は応援団の太鼓と声のみ。初の甲子園を前に、決勝での演奏に感銘を受けた東邦に「愛知代表としてともに戦ってほしい」と応援を頼んだ。東邦も快諾し、マーチングバンド部50人とバトントワリング部のチア25人を派遣してくれた。東邦側は、豊橋中央の選手らが憧れの入場曲として依頼した30曲を猛練習し、甲子園に乗り込んだ。
愛知大会でプロレスラーの故アントニオ猪木さんの顔まねを見せることがあった髙橋投手(同)の曲は「燃える闘魂」。東邦マーチングバンド部の三冨部長(同)が「いくぞ」と声を張り上ると、「1・2・3 ダー!」とアルプス席が沸いた。
三冨部長は「負けはとても悔しいが、楽しく豊橋中央を応援でき感謝の気持ちでいっぱい」と振り返った。
(2025年8月13日 中日新聞朝刊22面より)