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誉 初陣飾れず 甲子園ノート 開幕試合 バッテリー 悔やむ大量失点

八戸学院光星-誉 1回表八戸学院光星2死、下山に満塁弾を浴びる杉本
直球はすっぽ抜け、左打者に対する内角へのスライダーも思い描いていた軌道とは違っていた。制球力が生命線の左腕が1四球2死球で招いたピンチ。開幕試合の緊張感に加え、相手打線への過剰な意識が手元を狂わせていた。
八戸学院光星は青森大会6試合で打率4割2分5厘、15本塁打。杉本は「強気でいこう。愛知大会のときより内角球を増やす」とリードする林山と対策を講じていた。内角球を見せた後に外角球で勝負。この配球さえできれば、傷口は大きくならないはずだった。
1番打者から執拗(しつよう)な内角攻め。ただボールが先行し、「甘くなったらいけない。厳しいコースへ」とこだわりすぎて自分を苦しめていた。林山は「ストライクが入らず、どうしようかと迷った」と打ち明ける。直後に痛恨の満塁本塁打を浴びた。
愛知大会8試合中7試合で先発(完投1)。安定した投球で試合の流れをつくってきた。この日は5回6四死球で、特に左打者に4死球。一回に左の強打者原から空振り三振を奪ったのは切れのいいスライダーだった。
左打者への外角の直球、変化球は操れていた。もっと外角球を有効に使っていたら、大量失点はなかったかもしれない。(東郷賢一)
■八戸学院光星が快勝
▽1回戦=第1試合
八戸学院光星(青森)400102020―9
誉(愛知) 000000000―0
本塁打 下山(光)
八戸学院光星が11安打を放ち、快勝した。一回に下山の左中間満塁本塁打で先制。四回に1点を加えると、六、八回にも2点を奪い、突き放した。先発の後藤は5回を1安打、2番手の山田も粘りの投球を見せて、無失点リレー。
誉は序盤から投手の制球が乱れた。打線は4安打に抑え込まれて、終盤の好機も得点できなかった。
(2019年8月7日 中日新聞朝刊19面より)