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高校野球 スポーツ  2019.07.29

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津田学園高等学校

春夏連続 津田学園 2年ぶり2度目

甲子園出場を決め、喜びを爆発させる津田学園ナイン=三重県営松阪球場で(大橋脩人撮影)

甲子園出場を決め、喜びを爆発させる津田学園ナイン=三重県営松阪球場で(大橋脩人撮影)

■エース前 MAX152キロ11K

 「優勝候補」の重圧を乗り越えた。今春センバツに出場し、春の東海大会で優勝した津田学園が、前評判通りの力を見せつけ、春夏連続出場を決めた。133球を投げ抜いたエース、前投手(3年)は「勝たないといけないと思っていた。最後まで投げ切れて良かった」と精根尽き果てた表情で振り返った。

 3回戦の木本戦から4戦連続となった先発マウンド。チームは準決勝の宇治山田商戦まで全4試合を無失点。前自身も22イニング無失点で勝ち上がってきたものの、甲子園が懸かる決勝はやはり違った。1回に三振振り逃げの走者に二塁進塁を許してから、連打で2点を先制された。「(振り逃げから)すぐに切り替えられなかった」と反省したが、その後はプロ注目右腕らしい快投を披露した。

 6-3で迎えた9回は、押し出し四球で2点差に迫られたものの、最後は1番・山崎をこん身の直球で空振り三振。8回先頭から6アウトを全て三振で奪う熱投で、甲子園切符をつかみ取った。

 連覇を狙った昨夏は、初戦でまさかのサヨナラ負け。最後にマウンドに立っていたのが、前だった。その悔しさを晴らす最後の夏は、本番前最後の練習試合で右手人さし指の爪が割れるアクシデントに見舞われた。爪にはカルシウムが効くとインターネットで調べ、サプリメントを摂取。初戦の2回戦こそ登板回避したものの、3回戦からは全力で投げ続けた。

 この日、直球はテレビ中継局の計測で最速152キロをマーク。これまでの最速148キロから、大台超えを果たした。11三振を奪った球威は甲子園でも注目されるはずだ。

 「甲子園の借りを返したい。全力で1勝をつかみに行く」。龍谷大平安(京都)と初戦で対戦したセンバツは、延長11回に力尽きた。最後の夏は、成長した姿を見せつける。 (麻生和男)

(2019年7月29日 中日スポーツ7面より)
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