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中日新聞掲載の大学記事

大学野球  2019.04.06

愛知大学野球 春季リーグ きょう開幕 春の頂へ いざ勝負 2強に昨秋覇者が挑む

中部大の野村佳久投手

中部大の野村佳久投手

 愛知大学野球春季リーグ(中日新聞社後援)の1部は6日、名古屋市のパロマ瑞穂球場で開幕し、8週にわたって優勝を争う。6校は昨秋の新チーム結成以降、厳しいトレーニングを重ね、2月からオープン戦で実戦感覚を養ってきた。本番に向け、準備が整った。

 各校の主将に今季にかける決意やチームの特徴を聞いた上で、初戦のオーダーを予想した。

 1年生には先発出場が見込まれる選手以外にも、有望株が多い。新人賞争いも注目に値する。

 リーグ戦経験者が多い中京大、中部大に2季連続優勝を狙う名城大が挑む構図となりそう。着実に力をつけてきた東海学園大も若い選手が多いため、勢いに乗る可能性がある。2月に益田新監督が就任した愛院大は巻き返しを図る。14季ぶりに1部に昇格した愛工大も上位をうかがう力を秘めている。

 中京大の投手陣は初祖、左腕山本が軸。香村、辻井、左腕伊藤稜らもボールに力がある。打線も出塁率が高い和田、西村を長打力のある松井、河田でかえすのが得点パターン。昨秋は3季連続優勝を逃し、雪辱に燃えている。

 中部大は上位にしぶとい小林、早川が並ぶ。稲生、中川は一発がある。投手陣は左腕野村が本来の切れを取り戻したのが心強い。右肘に不安を抱える山内の出遅れが気掛かり。昨秋はミスから自滅しただけに、守りを固めたい。

 名城大は通算32勝の栗林が抜けた穴をどう埋めるかが課題。坂倉、二宮に加え、村瀬、池戸の両左腕の奮起が求められる。打線は大川、加納が得点源。左打者が多いため、左腕にどう対処するかもポイントとなる。

 東海学園大は昨秋3位で自信をつけた。左腕浦野が急成長。実績がある山口とともに投手陣を支える。抑えは左腕古田。打線は三村がけん引する。中軸の吉田悠、名古路、下谷の2年生トリオが機能すれば他校の脅威となる。

 愛院大の投手陣は白木、佐藤良、左腕佐藤雄が中心となる。1年生の荒島、江頭の両左腕の登板機会もありそう。打線はリーグ屈指の好打者岡の前後の打者が鍵。昨年までプロ野球巨人スカウトの益田監督の采配にも注目したい。

 愛工大は1部昇格の原動力となった左腕中村、新村の投球が楽しみ。打線は長打力はないが中井、市川ら全員でつないでいく。投手では山口、左腕室田、野手では後藤、近沢の1年生がチームに大きな刺激を与えている。

予想オーダーの右数字は学年

■名城大 秋春連覇へ泥くさく

 先輩が抜けた穴は大きいが投打とも総力戦で戦う。投手陣は「自分がやらなければ」の自覚が芽生え、気迫の投球を見せてくれている。野手はスイングが力強くなり、外野手の間を抜く長打が増えそう。目標は秋春連覇。全員で泥くさく戦い、神宮に行きたい。

(中)舟 橋(3)
(右)小川貴(4)
(二)水 谷(2)
(指)大 川(2)
(一)加 納(4)
(三)吉 村(4)
(遊)飯 田(2)
(捕)奥 原(4)
(左)小 林(1)

■中京大 どの試合も準備に力

 昨秋は開幕から6連勝しながら終盤に失速し、3季連続優勝を逃した。同じ失敗は繰り返さない。リーグ戦経験者が多いのは強みだが「試合慣れ」が怖い。どの試合もしっかり準備して臨む。目標は日本一。でも先のことを考えず足元をしっかり見つめて戦う。

(遊)和 田(4)
(二)村 田(4)
(中)西 村(4)
(一)松 井(3)
(右)河 田(3)
(指)杉 谷(3)
(左)沢 井(1)
(三)足 立(4)
(捕)福 島(3)

■東海学園大 競争でチーム底上げ

 ずぬけた選手はいないが誰が試合に出場しても戦力は大きく変わらない。チーム内の激しい競争で底上げができた。全員野球の意識を共有し、しっかり守り、しっかりつないで点を取りにいく。昨秋の3位で自信がついたので、今季はさらに上を目指す。

(三)三 村(4)
(二)各 務(3)
(左)吉田悠(2)
(右)名古路(2)
(中)下 谷(2)
(遊)野 瀬(3)
(捕)村 上(4)
(一)榊 原(4)
(指)清 水(1)

■中部大 守りの大切さ忘れず

 昨秋は序盤で守りが崩れ、波に乗れなかった。あの悔しい思いは全員が忘れていない。守りの大切さが身に染みて分かった。今季はしっかり守って攻撃につなげる。いきなり強い中京大、名城大との対戦が続くのは好都合。みんなもうスイッチが入っている。

(二)小 林(3)
(左)早 川(3)
(三)内 山(4)
(指)稲 生(4)
(一)中 川(3)
(右)武 市(4)
(中)丹 下(3)
(捕)松 瀬(4)
(遊)牛 島(2)

■愛院大 投手陣安定感増した

 バントや右打ちなどを徹底し、好機は確実に得点に結び付けたい。投手陣は安定感を増してきた。チームがしっかり一つになって団結して相手にぶつかっていく。昨秋は小さなほころびから相手に流れがいくケースが多かった。守りからリズムをつくりたい。

(中)福 本(4)
(遊)渡 辺(3)
(二) 岡 (4)
(指)広 瀬(4)
(捕)太 田(3)
(一)藤 井(2)
(左)水 野(4)
(右)松 野(2)
(三)佐々木(2)

■愛工大 1部昇格で意識変化

 守りからリズムをつくり、攻撃につなげるのがチームカラー。念願だった1部昇格を果たし、選手全員の意識が変わった。全体練習で見つかった課題、反省点をすぐに克服しようと熱心に自主練習に取り組んできた。開幕週の名城大に勝って弾みをつけたい。

(左)後 藤(1)
(遊)平 本(3)
(右)中 井(3)
(中)市 川(4)
(二)岡 田(3)
(一)山本航(4)
(指)渡 辺(3)
(捕)尾 浜(3)
(三)江 川(4)

(2019年4月6日 中日新聞朝刊26面より)

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