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学生活動  2018.09.26

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世代超え 鉄ちゃんの聖地に 一宮の鉄道模型カフェ 10周年

ジオラマを笑顔で見つめる坂崎駅長(前列左)と丹羽さん(同右)=一宮市本町1で

ジオラマを笑顔で見つめる坂崎駅長(前列左)と丹羽さん(同右)=一宮市本町1で

 一宮市本町1の「鉄道模型カフェ浪漫(ろまん)」が今月、開店10周年を迎えた。「大人は童心に帰り、子どもには物作りの楽しさと夢を」−。そんなモットーを掲げ、世代を超えて鉄ちゃんが集う“聖地”。店のオーナーで、「駅長」の名で親しまれる坂崎昇さん(71)=稲沢市=は「ありがたい。商店街の活性化のためにも、体の続く限りやりたい」と話している。(高本容平)

 50平方メートルの店の右半分に広がる、巨大なジオラマ。海辺の町、プラント工場群、一宮駅前、鎮守の森・・・。それを縫うように敷かれた総延長100メートルの線路を、列車が走り抜ける。客車にライトがともっていたり、小さな客がたくさん乗っていたり。ジオラマにはカメラが3つ付いており、モニターで本物さながらの映像が楽しめる。

 近くに住む会社員丹羽さん(59)は、開店時から通う常連。約600両のコレクションを代わる代わる持ってくる。丹羽さんは「(店に来て)それまで押し入れに眠っていた模型が目覚めた。やっぱり走らせると模型は生き生きする」と笑顔を見せる。

 常連客がミニカーや自作の建物を持ち寄り、ジオラマの街は年を追ってにぎやかに発展。「コーポ河合」「平井ビル」など、作者の名前が付いた建物もある。現在では更地がほぼ埋まり、坂崎駅長は「空席待ちだよ」と笑う。

 坂崎駅長は元商社マン。定年後の2008年9月、鉄道模型好きが高じ、本町商店街の空き店舗を利用して浪漫を開いた。愛知工業大と中部大の鉄道研究会の協力を得て、ジオラマを製作。妻で「助役」の真裕美さん(64)と2人で切り盛りしてきた。

 「園児と40代半ばの人が鉄道の話題で盛り上がっているのを見ると、うれしい」と坂崎駅長。うわさを聞き付け、東京や大阪から訪れる人も。中には北海道から100両を持参した猛者もいたという。レンタル模型もあり、模型がなくても安心して楽しめる。

 6年前から訪れる岐阜県土岐市の会社員中川さん(23)は、店で知り合った友人と滋賀県へSLに乗りに行ったといい、「駅長の優しい人柄と、アットホームな雰囲気が好き。末永く続けてほしい」と願う。

 営業時間は平日が正午〜午後7時。土日祝日が午前11時〜午後7時。月、火は休業。30日まで10周年記念イベントとして、全ドリンク100円引き。小学生以下の子ども先着50人に鉄道の写真かカレンダーを贈る。(問)浪漫=0586(23)7375

(2018年9月26日 中日新聞朝刊尾張版より)

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