愛知大学野球秋季リーグ（中日新聞社後援）第４週第３日の２８日、日進市の名商大グラウンドで３回戦１試合があり、中京大が愛大を３−２で下して勝ち点を２とした。

　中京大は初回に、敵失と東間の適時打で２点を先制し、４回に磯村が救援の祖父江から適時打を放って加点。武藤、上杉の継投で逃げ切った。愛大は８回に赤田の２点適時打で１点差に迫ったが、あと一歩及ばなかった。

■武藤が復調 連覇に望み

　首位を走る相手の勢いを、緩急をつけた投球でかわした。中京大の武藤が愛大を８回２失点に抑えて２勝目。「入れ替え戦か上位か、という試合だった」。前週の連敗でしぼみかけた連覇の可能性を、復調したエースがつなぎ留めた。

　春のＭＶＰ右腕が、開幕から苦しんだ。同じように投げても球が走らない。抑え込もうと力みが出る悪循環。２カードを終えて勝ちがなかった。

　「不安なままでは投げられない」。追い込まれて開き直り、愛大との１回戦前日に１７０球を投げ込んだ。荒療治で「肩が張って、気持ちいいくらい腕が振れた」。

　１回戦は３失点完投。この日は疲れが出たが、その分抜けたスライダーが打者のタイミングを狂わせた。１点差に迫られた８回２死２塁では、すっぽ抜けたフォークで受田を空振り３振に。「考えてゆっくりは投げてないですけど」と苦笑いした。

　村瀬監督は「上がってきたチームを走らすわけにはいかない。大きな勝ちになった」。春の王者が息を吹き返し、リーグはさらに混戦模様を増した。　（海老名徳馬）

◇名商大（中京大２勝１敗）
愛大 ０００００００２０―２
中京大 ２００１００００ｘ―３

◇野球　東海地区大学リーグ（２８日・長良川）＝中日新聞社後援
中京学院 ０００００００００―０
岐阜聖徳 ０１０００００１ｘ―２
（中）池ノ内、小島−細見 （岐）井上−有住 本塁打寺坂（岐）

（2009年9月29日　中日新聞朝刊24面より）