大手ビールメーカー「キリンビール」の名古屋工場がある清須市の市立図書館が来年にも、館内にビール関連の書籍を集めた専門コーナーを設ける。目指すは「日本一ビールに詳しくなるための図書コーナー」。ビールをイメージする本棚作りを目指してデザインコンテストを開き、アイデアを練っている。（花井康子）

　７月３１日に同館で開かれたコンテストには、名古屋芸術大（北名古屋市）の学生ら１９人が参加した。ビールを醸造するたるや貯蔵タンクを本棚に活用するといったアイデアを模型を使って披露。デザイン性や独創性を競い合った。

　参加した同大３年の大洞茉夕子さん（２１）は、ビールの原料「ホップ」をモチーフに、緑色の三角形をつなげた本棚をデザイン。「三角形を組み合わせると、いろいろな形を作れる。ビールも多くの過程を経て、一つの味にたどり着くので、この形にした」と話す。

　同館によると、現在、関連の書籍２７０冊はカウンター前の棚に仮置きしている状態。コンテストの結果などを基に、今秋ごろまでにデザインを決め、来年中にも本棚を作ってそこへ収めることにしている。

　また、コンテスト前に会場では、ビール関連の書籍を紹介する講座があり、キリンビール名古屋工場総務広報担当の山本武司さんが講演した。

（2016年8月3日　中日新聞朝刊尾張総合版より）