大学内で財布を盗んだ男を取り押さえ逮捕に協力したとして、愛知署は、愛知淑徳大人間情報学部１年の三木涼介さん（１９）＝緑区＝に感謝状を贈った。

　三木さんや署によると、事件が起きたのは先月２４日朝。長久手市片平の同大の食堂で、女子学生の財布と似た財布を持った不審な男がいるとの情報があり、職員が確認。声を掛けると男は突然走りだしたため、職員が約１００メートル追いかけながら「誰か捕まえて」と助けを求めた。

　ちょうど現場に居合わせた三木さんは、約５０メートル追跡。男の腕を後ろからつかみ、地面に押し倒して身柄を確保した。男は２０代の中国籍。警備員に引き渡され、署が窃盗容疑で逮捕した。

　三木さんは大学職員らと１６日に署を訪問。西川幸伸署長から感謝状を受け取り、「自分が捕まえなきゃと思った。振り返ると冷静だったのかも。財布も戻ってきてよかった」と話した。　（並木智子）

（2015年12月21日　中日新聞朝刊市民版より）