中部大と愛大が先勝した。首位の日本福祉大と対戦した中部大は序盤から先行し、６−３で逃げ切り。１番・山崎健郎右翼手（２年・名古屋国際）が２本の三塁打を含む３安打でチャンスを演出した。愛大は４−１で名城大を振り切った。

■先制、ダメ押しきっかけに

　目の覚める先制パンチを見舞った。１回、中部大の先頭打者・山崎健が初球を迷いなく振り抜く。右翼手の頭を越える三塁打。「塁に出ればチームが勢いづく。初球から狙っていた」。今季４勝を挙げている日本福祉大・西川の出ばなをくじく。無死満塁とチャンスは広がり、４番・神鳥の適時打で２点を先制した。

　１点差に迫られた５回。リードオフマンが今度は重い空気を断ち切った。先頭打者で迎え、高めの直球を左中間へ。またも三塁に到達。それから相手失策も絡み、２点を加えてダメを押した。７回にも先頭打者で左前打を放ち、チーム唯一の３安打。「先頭で出ることを意識しているので、結果が出てよかった」とはにかんだ。

　開幕から６試合で打率は４割８分と絶好調。８月の北海道合宿で、善久総監督や主軸の４年生・奥村から教わった打撃が生きている。下半身でバットを振る意識を強くしたことで「変化球の見極めができるようになった」と手応えを感じる。

　１年生までは遊撃手だったが、送球に不安があるため堀田崇夫監督（４０）の勧めで外野手に転向。「よりバッティングに集中できるようになった」と言う。初めて主力として迎えた今春は、緊張から打率２割４分３厘と低迷したが「もう慣れてきたんで大丈夫」と不安はない。

　首位を快走する日本福祉大から勝ち点を奪えば、自力優勝の可能性も出てくる。「まだ全然優勝はあきらめてない。これからも流れをつくる一打を放つ」。自らのバットで、逆転Ｖへの道を切り開く。　（小西亮）

■公式戦１号は貴重な先制弾　愛大・大山

　愛大は２回、６番・指名打者で先発した２年生の大山が先制のソロ本塁打。甘くなったチェンジアップを左翼に引っ張った。大学で公式戦初の一発に「打った瞬間、いったと分かった。気持ち良かった」と満面の笑みを見せた。チームは今季初の連勝。「みんなでカバーし合いながらやれている。雰囲気はめっちゃいい」とノリノリだった。

▽１回戦（中部大１勝）
日福大　０１００２００００―３
中部大　２００２２０００ｘ―６

▽１回戦（愛大１勝）
愛大　０１０１００２００―４
名城大　０１０００００００―１
本塁打　大山（愛）

（2014年10月5日　中日スポーツ10面より）