決勝の２点本塁打を放った中部大・清水智（右）＝パロマ瑞穂野球場で

　春季リーグの１部は１３日、名古屋市のパロマ瑞穂野球場で２試合が行われ、愛院大が１－０で中京大に、中部大が３－２で愛工大にそれぞれ先勝した。

　愛院大はタイブレークとなった延長十回、１死満塁から山田が左前に適時打を放ち、サヨナラ勝ち。中京大は高木の好投を援護できなかった。

　中部大は０－２の六回、水野の本塁打で１点差に迫り、清水智の２点本塁打で逆転した。愛工大は二回以降、本塁が遠かった。

■侍・中村から２ラン　中部大・清水智喜び

　甘くなったスライダーを捉えた瞬間、確信した。打球が左翼席に入ると、中部大・清水智は誇らしげに右拳を突き上げた。日本代表「侍ジャパン」で活躍した愛工大の中村から放った決勝の２点本塁打。プロ注目の強打者は「全国で一番良い投手から打ててよかった」と喜んだ。

　チームは中村を苦手としており、昨年春と秋のリーグ戦で４戦３敗。自身も無安打で８三振を喫していた。この日も五回までに１２三振を奪われ、４番の清水智も２打席凡退しながら、各打者が粘り８６球を投げさせたことがじわじわと効いた。右足の不調を感じたこともあり六回に投球を乱した相手右腕を攻め立て降板させた。

　大学公式戦１１本目の一発はチームにとっても大きく、堀田監督も「モンスターを攻略した」と上機嫌。捕手としても２投手の継投で２失点にまとめた。春季リーグ戦の連覇に向け、大黒柱が攻守で引っ張る。　（松本貴明）

　＝中日新聞社後援

▽パロマ瑞穂　（愛院大１勝）
中京大　００００００００００｜０
愛院大　０００００００００１｜１
（延長十回、十回からタイブレーク）
（京）高木－森瀬
（院）河野－末田

▽同（中部大１勝）
中部大　０００００３０００｜３
愛工大　２００００００００｜２
（部）津波、原田－清水智
（工）中村、小野－二村
本塁打　水野、清水智（以上部）

（2024年4月14日　中日新聞朝刊26面より）