県教委は１日、愛知大と包括的な連携協定を結んだ。ゼミを通じた大学生と高校生の交流を目指すほか、高校生が大学講義を受けたり大学教員が高校で出前講座を開いたりする。私大との包括協定は初めて。

　具体的には、国際分野やビジネス分野を中心に、愛大の教員を県立高校に派遣してもらうなどして、高校生が高度な教育に触れる機会を増やす。また、大学教員との交流を通じ、高校教員の外国語教育やキャリア教育の資質向上を図る。

　愛大側には、高校生に教育内容を広く知ってもらう機会となる。商業高校からの指定校推薦枠を広げたり、高校から大学まで一貫したカリキュラムを設定したりすることも検討する。

　名古屋市中村区の愛大で開かれた協定締結式で、飯田靖教育長は「高度な教育、研究力に直接、高校生が触れられる」と期待。川井伸一学長は「県全域の高校とのネットワーク化の契機になる。意欲的な学生を迎え入れたい」と語った。

　県教委は、県立高校の再編将来構想に基づき、県内大学との連携を強化する方針。大学との協定は、２０１７年の愛知教育大、２１年の県立大に続き３例目。　（安福晋一郎）

（2022年11月6日　中日新聞朝刊県内版より）