保育士を目指す中部大の学生６人とオンラインで結んで行われたウェブ授業＝熱田区明野町の明野保育園で

　新型コロナウイルス感染防止のため保育園への登園自粛が続く中、保育士を目指す中部大（春日井市）の４年生たちと熱田区明野町の認定こども園「明野保育園」をオンラインで結んだウェブ授業が２６日、開かれた。

　例年ならば春以降に行われる保育園実習は、県内では感染防止のため見合わせが続いている。中部大で幼児教育を学ぶ千田隆弘講師のゼミ生６人は、「コーナー保育」で実績のある同園の見学を予定していたが訪問できないため、ビデオ会議システム「Ｚｏｏｍ（ズーム）」を使ったウェブ授業を申し入れた。

　コーナー保育とは、子どもたち自らが遊びを選択できるようコーナー分けして遊び場を設置すること。ウェブ授業は、主幹保育教諭の小保方亜耶さんが保育現場を体感できるようにと、事前に編集した動画や写真を映しながら進行。「遊びのコーナーには静と動がある。絵本を読むなどの静のコーナーは場所をまとめ、環境づくりを図っている」などと説明し、学生たちは代わる代わる質問をしていた。

　参加した学生の１人、田中真衣さん（２１）は「見学に行くと自分が研究する興味分野だけを見がちだが、コーナー保育の現場の様子を広く知ることができ、有意義だった」と話した。　（小島哲男）

（2020年5月28日　中日新聞朝刊市民版より）