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「試合できる」野球部活気 滝高、1年生入部で選手そろう 7日に愛知大会初戦
29日に開幕した高校野球愛知大会で、江南市の私立滝高の野球部が7日、惟信高(名古屋市)との初戦に臨む。昨夏の大会後、新チーム部員がわずか3人になり、試合すらできない危機的な状況が続いたが、今春、1年生が加わり、再び活気を取り戻した。初戦を控え、選手たちは野球ができる喜びをかみしめ、必死に白球を追っている。(鈴木里奈)
2日午後、滝高のグラウンドでは、野球部員たちがゲーム形式の練習に取り組んでいた。快音が響き、外野に飛んだボールを、泥だらけの練習着に身を包んだ1年生たちが一斉に追い掛けていた。
ここまで来るのは苦難の道だった。昨年の大会後に上級生が引退し、残ったのはわずか3人。昨秋と今春の県大会には選手不足で出場できなかった。他校と合同チームをつくる案も出たが、辞退したという。苦渋の決断だったが、部員らは春になれば新1年生が入部してくれると信じ、練習に黙々と取り組んできた。
そして4月。願いは届き、1年生12人が選手として入部し、新チームで初の公式戦となる全尾張地区予選に臨んだ。一宮北高に0-10で惨敗したが、それでも部員らは「試合に出られただけで幸せ」と感じ、夏に向け、ひた向きに練習を重ねてきた。
3年で主将の野々村俊佑さん(17)は「試合ができることは当たり前ではないと感じさせてもらった。目指す目標も分からない日々だったので、部員が入ってくれてうれしい」と喜ぶ。もう1人の3年で投手兼三塁手の森真大(まひろ)さん(18)は「モチベーションを保つのは難しかったが、励まし合ってきた」と苦しい日々を振り返った。
進学校の滝高では受験勉強を優先し、部活動を辞めてしまう生徒もいる。3年生部員も当初、5人だったが、昨夏の大会後に2人に。野々村さんは後輩たちに「途中で辞めないでほしい」と呼び掛ける。
さらに、選手を支えてきた4人の女子マネジャーもチームの一員。夏の大会でベンチに入れるマネジャーは1人だけだ。森さんは「初戦に勝ち、2人の3年生マネジャーをベンチに入れてあげたい」と力を込める。
後藤文彦監督(56)は「部員が少なくても、グラウンドの整備など地味なことも腐らずに一生懸命やってきたメンバー。勝たせてやりたい」と闘志を燃やす。
(2019年7月5日 中日新聞朝刊尾張版より)
2日午後、滝高のグラウンドでは、野球部員たちがゲーム形式の練習に取り組んでいた。快音が響き、外野に飛んだボールを、泥だらけの練習着に身を包んだ1年生たちが一斉に追い掛けていた。
ここまで来るのは苦難の道だった。昨年の大会後に上級生が引退し、残ったのはわずか3人。昨秋と今春の県大会には選手不足で出場できなかった。他校と合同チームをつくる案も出たが、辞退したという。苦渋の決断だったが、部員らは春になれば新1年生が入部してくれると信じ、練習に黙々と取り組んできた。
そして4月。願いは届き、1年生12人が選手として入部し、新チームで初の公式戦となる全尾張地区予選に臨んだ。一宮北高に0-10で惨敗したが、それでも部員らは「試合に出られただけで幸せ」と感じ、夏に向け、ひた向きに練習を重ねてきた。
3年で主将の野々村俊佑さん(17)は「試合ができることは当たり前ではないと感じさせてもらった。目指す目標も分からない日々だったので、部員が入ってくれてうれしい」と喜ぶ。もう1人の3年で投手兼三塁手の森真大(まひろ)さん(18)は「モチベーションを保つのは難しかったが、励まし合ってきた」と苦しい日々を振り返った。
進学校の滝高では受験勉強を優先し、部活動を辞めてしまう生徒もいる。3年生部員も当初、5人だったが、昨夏の大会後に2人に。野々村さんは後輩たちに「途中で辞めないでほしい」と呼び掛ける。
さらに、選手を支えてきた4人の女子マネジャーもチームの一員。夏の大会でベンチに入れるマネジャーは1人だけだ。森さんは「初戦に勝ち、2人の3年生マネジャーをベンチに入れてあげたい」と力を込める。
後藤文彦監督(56)は「部員が少なくても、グラウンドの整備など地味なことも腐らずに一生懸命やってきたメンバー。勝たせてやりたい」と闘志を燃やす。
(2019年7月5日 中日新聞朝刊尾張版より)