スポーツ 2021.12.27
- この記事の関連校
- 安城学園高等学校 豊豊川高等学校
全国高校駅伝 女子・安城学園11位 男子・豊川は43位

レースを終えほっとした表情を見せる安城学園の5人=京都市のたけびしスタジアム京都で
昨年と同じメンバーで臨んだ安城学園は、1区で磯部選手が2位集団に食らい付き、8位で2区の小山選手につなぐ上々の出だしに。4区の渡辺選手も区間6位の快走を見せた。
目標だった8位入賞に届かなかったが、昨年の13位から順位を上げた。石田桂監督は「思い切っていけた初出場の昨年と違い、怖さやつらさも感じていたと思うが、全員が良い走りをした。自慢の子たちです」と5人をたたえた。
同じく8位入賞を目標に掲げた豊川は、5000メートルの県高校記録保持者の吉村主将に1区を託したが、中間地点すぎから大きくペースダウン。46位と出遅れた。後続の6選手も思うように順位を上げられなかった。土屋貴幸監督は「難しいレースになってしまった。私自身も自分を見直し、来年に向けて頑張りたい」と雪辱を誓った。
■最高の仲間 最高のレース 安城学園の5人 笑顔の涙
互いを「最高の仲間」と表現する5人は、「昨年より良い走りをしよう」と誓い合った。高校最後の大舞台を走り抜けた後、3年間の思いがあふれ出るように、笑顔で抱き合う5人の頬を涙が伝った。
「全国を目指すより楽しく走りたいと来た生徒たち」と石田桂監督(44)。米津倍之コーチ(78)の下で伸び伸びと走力を鍛えた。「皆と一緒だから、全国に来られた」と杉浦主将(18)は言う。この1年間、マイペースだった磯部選手(18)は練習を増やし、中距離選手の小山選手(18)は長距離を走りきる粘りを身に付けた。つらい時は互いに声を掛け合った。
渡辺選手(18)は「他の4人に背中を押される気持ちで走れた」、竹田選手(17)は「最高のラストレースでした」と晴れやかな表情。「上出来だ」とねぎらった米津コーチも涙を浮かべていた。 (四方さつき)
(2021年12月27日 中日新聞朝刊県内版より)