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お知らせ 2021.03.25

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中部大学春日丘高等学校

中部大春日丘高 インターアクトクラブ 社会貢献 全国奨励賞に喜び

奨励賞に輝いたインターアクトクラブの部員=春日井市松本町の中部大春日丘高で

奨励賞に輝いたインターアクトクラブの部員=春日井市松本町の中部大春日丘高で

 中部大春日丘高校(春日井市松本町)のインターアクトクラブが、全国の中高生の社会貢献活動を表彰する「第24回ボランティア・スピリット・アワード」の高校生部門で、最高賞に次ぐ「SPIRIT OF COMMUNITY 奨励賞」を受賞した。(小林大晃)

■軽作業品の販売収益を還元 「目の前の人を笑顔に」

 ボランティア・スピリット・アワードは米国のプルデンシャル・ファイナンシャルが1995年に米国で始め、97年に日本でスタートした。今回は280件の応募があり、インターアクトクラブは東海・北陸ブロックのブロック賞に選ばれ、さらに昨年12月にオンライン形式で行われた全国表彰式で奨励賞に選出された。高校生部門の奨励賞は4組しかいない。

 審査では、同クラブが数年前から取り組むプロジェクト「いっぱいのありがとうカンパニー(IAC)」が高く評価された。地元企業と協力し、障害者施設や高齢者施設の利用者らに、メモ帳の包装など軽作業を担当してもらい、同クラブが販売した収益を作業工賃として還元している。周りからの感謝の気持ちを施設の利用者らに実感してもらう狙いがある。

 同クラブは「目の前の人を笑顔に」を目標に、約60人の部員で活動。施設を訪問してのレクリエーション活動や地域のイベント出演など、対人ボランティアを中心に取り組んできた。しかし、昨年は新型コロナウイルスの感染拡大で、訪問先の面会制限やイベント中止が相次ぎ、従来の活動ができなかったという。

 2年の岩越会長(17)は「コロナ禍で全く活動できない中、本当にどうしようかと戸惑った」と振り返る。休校で会合も開けず、無料通信アプリ「LINE(ライン)」を使って部員同士の意思疎通を図った。2020年度はIACに加え、市内の無料学習塾で、学習機会に恵まれない小中学生に勉強を教える支援活動も新たにスタートした。

 同クラブの顧問の松本誠太教諭(39)は「人と人とのつながりを大事にするボランティアを目指してきたことが受賞につながった」と生徒の努力をたたえる。岩越会長も「コロナ禍でも新しいボランティアの形を示せた」と喜びを語った。

(2021年3月25日 中日新聞朝刊近郊版より)

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