スポーツ 2021.01.27
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この1年を胸に次の舞台へ 安城学園高女子バスケ部 送別試合

3年間の思い出を語る(左から)斎藤さん、森田さん、小島さん、近藤さん=安城市の安城学園高で
部員の大半が寮生活を送る女子バスケ部も、休校や部活動休止の影響を受けた。それぞれが県内外の自宅で自主練習しながら、メールやオンライン会議でやりとりした。
練習再開後はウインターカップ決勝進出を目標に掲げた。12月26日、東京成徳大高校(東京)との準々決勝。最大19点差まで離されながら逆転、再逆転と接戦に持ち込んだ。1点差でリードしていた残り6秒。ボールを奪われ、試合終了とともにシュートが決まる「ブザービーター」で逆転負けした。
悔しさは残る。近藤さん(17)=豊橋市=は「詰めの甘さが出た。相手の方が積み重ねがしっかりしていたということ」と抑えた声で振り返り、斎藤さん(18)=安城市=は「課題は粘り強さ。泥くささが足りなかった」と言う。相次ぐけがに苦しめられてきた森田さん(18)=春日井市=は「しっかりと戦える基盤づくりを、残り少ない時間だが後輩に伝えたい」と思いを託した。
近藤さんは明治大法学部、森田さんは立命館大産業社会学部など、8人中7人はそれぞれの進学先で競技を続ける。近藤さんらは「気持ちの部分でも成長したい」と意気込む。「葛藤も多い3年間だった」と明かす小島さん(18)=名古屋市守山区=は「親や恩師に良いところを見せられていない。このままでは終われない」と、大学での活躍を誓った。
金子寛治監督(53)は、人気を博した学園ドラマ「3年B組金八先生」のセリフを引き合いに「本当に困った時、自分を励ましてくれるのは過去の自分。未来の自分のために、今を全力で頑張ってほしい」とエールを送った。
(2021年1月27日 中日新聞朝刊西三河総合版より)