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スポーツ 2020.12.19

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中部大学春日丘高等学校

「展開ラグビー」8強目指す 中部大春日丘高 花園で28日初戦

ラインアウトから攻撃を組み立てる練習を繰り返す選手たち=春日井市松本町の中部大春日丘高グラウンドで

ラインアウトから攻撃を組み立てる練習を繰り返す選手たち=春日井市松本町の中部大春日丘高グラウンドで

 大阪府東大阪市の花園ラグビー場で27日に開幕する第100回全国高校ラグビー大会に、春日井市の中部大春日丘高校が県第一代表として出場する。目指すのは初のベスト8入り、そしてその先に見据える日本一。新型コロナウイルスの感染拡大で例年とは異なる練習環境にも、選手たちに動じる様子はない。(小林大晃)

 今月中旬、同校のグラウンドでは選手たちがラインアウトの手順を繰り返し確認していた。セットプレーの1つで、フィールドの外からボールを投げ入れるラインアウトは、ボールをキープできればすばやく展開して攻め上がり、トライにつながる。

 宮地真監督(55)は「全国大会だからといってやることは変わらない。貫いてきた展開ラグビーを続けるだけ」とどっしり構える。チームの持ち味である「展開の速さ」に磨きをかけるため、スクラムを含めたセットプレーと、パスの精度を高めることに力を注ぐ。

 1、2年時に花園を経験した選手が主力に半数近く残るのも、宿願達成の期待を膨らませる。中でも福田主将(3年)は、宮地監督が「どのプレーにも安定感がある」と全幅の信頼を寄せる存在だ。

 フォワードの中心ポジションであるナンバー8として、1年からレギュラーを務めてきた福田主将は「スピードを生かした展開力を発揮し、ブレークダウン(タックル後の密集でのボール争奪戦)を制することができれば、全国の強豪も打ち負かせる」と自信をのぞかせる。

 2月末の東海選抜大会決勝がコロナを理由に中止となってから、10月末の全国高校ラグビー県大会の初戦まで公式戦はゼロ。練習も満足にできない期間もあったが、宮地監督は選手たちに「人生にはこういうときもある。試合があろうがなかろうが、今やるべきことをやろう」と平常心を訴えた。臨んだ県大会は決勝も含め、相手を寄せ付けない圧勝だった。

 今回は節目の記念大会だが、感染防止を図るため開会式はなく、試合も無観客での実施となる。それでも試合のない期間が長かった分だけ、大会に懸ける思いは強くなった。福田主将は「まずはラグビーができることに感謝。出るからには最低ベスト8、そして日本一を目指す」と力強く語った。初戦は28日、和歌山県代表の熊野高と激突する。

(2020年12月19日 中日新聞朝刊近郊版より)

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