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スポーツ 2020.11.14

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安城学園高等学校

安城学園らしい走りを 全国高校駅伝県予選で女子初V 大舞台 都大路へ意気込む

6人の走りを見守る米津コーチ(左)と石田監督(左から2人目)=安城市城南町の安城学園高グラウンドで

6人の走りを見守る米津コーチ(左)と石田監督(左から2人目)=安城市城南町の安城学園高グラウンドで

 安城市の安城学園高校陸上競技部が、一宮市で1日に開かれた全国高校駅伝の県予選会で初優勝を飾った。12月20日、京都市が会場となる全国大会に向け、選手たちは「自分たちらしい走りをしたい」と張り切る。(四方さつき)

 安城学園が女子長距離に取り組み始めて9年目での快挙。実業団で指導経験がある米津倍之(ますゆき)さん(77)が外部コーチとして、石田桂監督(43)とともに指導している。

 今年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で休校が続いて練習もままならず、大会も相次いで中止になり目的を見失いそうになるなど苦しい日々が続いた。そんな中でも、少人数で集まって市内の公園で自主練習するなど、選手たちは地道な努力を積み重ねた。

 「明るくのびのびとした雰囲気がチームの良さ」と、自主性を大切にする米津さんの温かい指導も生徒たちを伸ばした。「切磋琢磨(せっさたくま)して実力を付けた。本来の力が発揮できれば、良い結果が出ると期待していた」と石田監督は話す。

 県予選当日。「良いタイムが出せていたので自信はあった」と1区の2年磯部さん(16)。2位に15秒の差をつけてたすきをつなぎ、流れをつくった。2区の2年竹田さん(16)は「気持ちに余裕が持てた」、3区の2年小山さん(17)も「落ち着いて走れた」と首位を譲らなかった。

 4区の3年永谷さん(18)は「後輩の走りを見て、負けられないと思った」と力が入ったという。さらに差が広がった状態でたすきを受けた5区の2年杉浦さん(17)は「走る前には怖さもあったが、皆のおかげで不安が消えた」と、そのままゴールに飛び込んだ。

 永谷さんは「直後はピンときていなかったが、中学時代の恩師や家族に祝福され、優勝を実感した」と喜ぶ。都大路は夢の大舞台。選手たちは「京都はアップダウンの多いコース。坂道の練習を増やし、皆の期待に応えたい」と気合を入れ直す。県予選会では補欠に回った2年渡辺さん(17)は「きつくなるとフォームが崩れてしまうので、本番までに克服したい。今度は自分が走るという決意で練習に取り組んでいる」と意気込みをみせる。

(2020年11月14日 中日新聞朝刊西三河版より)

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