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お知らせ 2020.10.22

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犯罪被害 苦しみは今も 小牧・誉高で授業 西尾ストーカー殺人事件 遺族が語る

生徒たちに犯罪被害者遺族の思いを語る永谷さん=小牧市本庄郷浦の誉高で

生徒たちに犯罪被害者遺族の思いを語る永谷さん=小牧市本庄郷浦の誉高で

 犯罪被害者遺族らが語る「命の大切さを学ぶ教室」が21日、小牧市本庄郷浦の誉高校であり、「西尾ストーカー殺人事件」で当時高校生だった娘を失った永谷博司さん(69)が、全校生徒380人に遺族の苦しみや再発防止への思いを伝えた。(水谷元海)

 1999年8月、高校2年生だった永谷さんの長女の英恵さん当時(16)は登校途中に元同級生の男に刺殺された。一方的に好意を抱いた男が、つきまといなどのストーカー行為を繰り返した末の犯行だった。

 永谷さんは講演で、事件前に家族で訪れた遊園地での楽しい時間を写真を交えて紹介し、「この日が楽しかった最後の思い出になってしまった」と、幸せを突然奪われた理不尽さを訴えた。服役した男から反省が感じられない手紙が届いたり、男が再び罪を犯したりと、遺族の苦しみが続いている現状も明かした。

 その上で、事件の発端となったストーカー被害に遭わないことが大切と説き、「1人で悩んでは駄目。迷わず警察や家族に助けを求めて」と呼び掛けた。

 2年の男子生徒(16)は「犯罪被害者の遺族の悔しさが伝わった。裁判は公正だといわれるが、考えさせられた」と感想を話していた。

(2020年10月22日 中日新聞朝刊近郊総合版より)

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