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お知らせ 2020.09.29

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高田高等学校

高田高生 宮崎の短歌甲子園V 学校対抗の部 前川さん、長崎さん、亀谷さん

牧水・短歌甲子園の学校対抗の部で優勝した(左から)亀谷さん、前川さん、長崎さん=津市の高田高で

牧水・短歌甲子園の学校対抗の部で優勝した(左から)亀谷さん、前川さん、長崎さん=津市の高田高で

■個人の部も2人が入賞

 津市の高田高校文芸部の2年前川さん(16)、1年長崎さん(15)、同亀谷さん(15)が、今夏の「第10回牧水・短歌甲子園」(宮崎県日向市主催)の学校対抗の部で優勝した。前川さん、亀谷さんは個人戦の部でも入賞。3人は「努力が認められた」と喜んでいる。(本間貴子)

 同校は短歌に取り組んでいる県内でも数少ない高校で、同部には約20人が所属する。牧水・短歌甲子園には12都県から24校35チームの応募があり、同校は初出場だった。例年は日向市に集まって批評やディベートを行うが、新型コロナウイルスの感染防止で、今年は審査員による紙上審査とした。

 転調。そして光が射(さ)すように恋は視界を塗りかえてゆく

 前川さんは最初の5音を思い切って4音と句点にしたことで「読み上げた時にぱっと一瞬で目の前が広がるような、光が射す視覚的イメージを出せた」と自身の作品を評する。「日常のすき間にある感覚を、比喩を組み合わせて形にしたい」

 #自殺願望 わかものは“しにたい”分け合い今日を生きてく

 長崎さんは題詠「若」で、記号や空白を効果的に使って現代社会への違和感を詠んだ。「歌にしようと深く考えることで気持ちの整理ができる。高校生が批判的な歌を詠んでもいいんだと分かってほしい」という。

 瞬きで夕焼け丸ごと切り取って私は完全無欠になりたい

 亀谷さんは燃えさかるような夕焼けのエネルギーを歌にした。「自分の心の奥で湧き上がった感覚を記録するような歌を作りたい。どきっとするような感じを表現できました」と話す。

 同部では大学生のOBOGの指導を受けながら、作品を持ち寄ってアドバイスしたり、ディベートの練習をしたりしている。3人は部活を居心地の良い「実家」のようだといい、互いが伝えたいことを決して否定しない、尊重し合える空気の中で表現を磨いている。

 前川さんは「実体験に伴う感情を冷静に伝えて、自分にしか詠めないことを織り込めたら」、長崎さんは「来年の大会に向けて基礎力を付けて描写力を高めたい」、亀谷さんは「個人的な経験や強烈な印象を届けられるようになりたい」とそれぞれ目標を語った。

(2020年9月29日 中日新聞朝刊中勢版より)

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