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お知らせ 2020.07.22

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聖カピタニオ女子高等学校

不要の靴でフィリピン支援 聖カピタニオ女子高

靴の箱詰め作業をした生徒ら=瀬戸市西長根町で

靴の箱詰め作業をした生徒ら=瀬戸市西長根町で

■現地民と買い物布袋共同制作も

 聖カピタニオ女子高校(瀬戸市西長根町)の有志の生徒たちが、不要となった体育館シューズなどをフィリピンに届ける「MOTTAINAI Project 2020」に取り組んでいる。今回は初めて、現地住民とショッピングバッグを共同制作し、フェアトレードの学習にもつなげる。(吉本章紀)

 赴任3年目となる同校英語科の寺田祐二教諭の呼び掛けで2年前から始まった。寺田教諭は29年前にフィリピンでのボランティア活動に関わるようになり、別の学校でも同様のプロジェクトに従事。当初は文房具なども送っていたが、現地ではバスケットボールが人気で、体育館シューズが喜ばれたことからシューズを送るようになったという。

 今回届ける体育館シューズは、今年2月に同校を卒業した福冨さん(19)=椙山女学園大1年=が、在学中の昨年12月ごろから同級生らに呼び掛け、回収用の段ボール箱を各教室に設置するなどして集めた。

 ショッピングバッグ作りは、7月からのレジ袋有料化に合わせて企画。バッグは、事前に生徒たちが裁断した布をシューズとともに現地に届け、住民に制作してもらって適正な対価で買い取る。完成品は輸送費用の1部を捻出できるように価格設定をして学校行事などで販売する仕組みで、生徒がフェアトレードを経験的に学ぶと同時に、環境問題にも目を向けてほしいという狙いがある。

 今月20日には1年から卒業生までの13人が校内で、シューズ159足の箱詰め作業をした。シューズは寺田教諭の現地の知人が受取人となり、通関申告書となる送り状も生徒たちが英語で作成。学校の運営母体である修道院で不要となった布地をバッグのサイズに裁断した。

 「これまでの経験から、靴を送りっぱなしにすると子どもたちに届く前に無くなってしまうことがある。このプロジェクトでは、直接現地に行って届けるのが特徴です」と寺田教諭。コロナ禍が収まったら現地に引き渡しに行く予定の福冨さんは「フィリピンの人々とコミュニケーションをたくさん取りたいし、自分の経験にもできたらうれしい」と抱負を語った。

(2020年7月22日 中日新聞朝刊なごや東版より)

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