お知らせ 2020.06.24
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飼育のネコギギ放流 鈴鹿川 鈴鹿高生ら感慨ひとしお
国天然記念物の淡水魚「ネコギギ」の繁殖に取り組む鈴鹿高校(鈴鹿市)と亀山市が同市の鈴鹿川に成魚6匹を放流した。同校自然科学部が2017年に繁殖に成功した稚魚を3年間かけて育てた。部員たちの思いもひとしおで、前部長で3年生の堤さん(17)は「自然に負けずに元気に生きてもらい、ネコギギたちがすめる川になってほしい」と願う。
放流は今月13日行い、堤さんのほか、落合さん(3年)、尾崎さん(2年)、伊藤さん(同)の部員4人と顧問の西飯(にしい)信一郎教諭(47)、亀山市の職員2人が参加。夜行性のため暗くなる日暮れを待ち、成育環境を考慮して上流の親の個体を捕まえた場所に放った。
17年7月、同校は稚魚の繁殖に成功し、約4センチに成長した2匹を同年11月に放流した。今回は災害などで生息地が壊滅したときに備え、別に育てていた雄4匹、雌2匹を川に放した。
部員たちは当番制で放課後のえさやりや掃除に努めてきた。ネコギギは縄張り意識が強く、個体同士がけんかしないように水槽もなるべく個別に用意した。かいあって、雄は体長10センチ、雌は体長8センチにすくすく育った。
ネコギギは伊勢湾と三河湾に注ぐ川だけに生息する淡水魚。猫のようなヒゲがあり、捕まえると「ギーギー」と鳴くことからその名が付いたという。同校は04年から西飯教諭を中心に自然科学部が調査を進め、08年には高密度な生息地を発見した。17年からは、市と一緒に繁殖に取り組んでいる。
西飯教諭は「個体の定着につながっている実感はある。息の長い活動になると思うが、個体数の増加につながるよう放流を続けていきたい」と展望を語った。(鎌倉優太)
(2020年6月24日 中日新聞朝刊鈴鹿亀山版より)
放流は今月13日行い、堤さんのほか、落合さん(3年)、尾崎さん(2年)、伊藤さん(同)の部員4人と顧問の西飯(にしい)信一郎教諭(47)、亀山市の職員2人が参加。夜行性のため暗くなる日暮れを待ち、成育環境を考慮して上流の親の個体を捕まえた場所に放った。
17年7月、同校は稚魚の繁殖に成功し、約4センチに成長した2匹を同年11月に放流した。今回は災害などで生息地が壊滅したときに備え、別に育てていた雄4匹、雌2匹を川に放した。
部員たちは当番制で放課後のえさやりや掃除に努めてきた。ネコギギは縄張り意識が強く、個体同士がけんかしないように水槽もなるべく個別に用意した。かいあって、雄は体長10センチ、雌は体長8センチにすくすく育った。
ネコギギは伊勢湾と三河湾に注ぐ川だけに生息する淡水魚。猫のようなヒゲがあり、捕まえると「ギーギー」と鳴くことからその名が付いたという。同校は04年から西飯教諭を中心に自然科学部が調査を進め、08年には高密度な生息地を発見した。17年からは、市と一緒に繁殖に取り組んでいる。
西飯教諭は「個体の定着につながっている実感はある。息の長い活動になると思うが、個体数の増加につながるよう放流を続けていきたい」と展望を語った。(鎌倉優太)
(2020年6月24日 中日新聞朝刊鈴鹿亀山版より)