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スポーツ 2019.11.17

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愛知工業大学名電高等学校

強豪ばかり…他の運動部から刺激 愛工大名電 初の全国選手権切符

県大会初優勝を決め、笑顔の愛工大名電イレブン=パロマ瑞穂スタジアムで(大橋脩人撮影)

県大会初優勝を決め、笑顔の愛工大名電イレブン=パロマ瑞穂スタジアムで(大橋脩人撮影)

■全国高校サッカー選手権 代表校決定 愛知県大会

 第98回全国高校サッカー選手権大会(12月30日開幕、東京・駒沢陸上競技場ほか)の愛知県大会決勝が16日、名古屋市のパロマ瑞穂スタジアムで行われ、愛工大名電が4-2で岡崎城西を退け、初優勝した。愛工大名電は前半4分にMF鈴置阿利登(3年)、同9分にFW平井碧(同)がゴールをあげた。1点を返されたが、さらに2得点で突き放し、流れを渡さなかった。

■ハイプレスで守備切り崩す

 愛工大名電はMF鈴置が開始早々に先制弾を放つなど、ハイプレスを武器に、無失点で勝ち上がった岡崎城西の守備網を切り崩した。前半4分、鈴置はゴール前でFW平井のヒールパスを受けると、左足でゴール左に突き刺した。「早めに得点しようと話し合った通りに仕留められた」と鈴置。1点差に詰め寄られた前半30分にはPKを確実に決めて追加点をあげ、流れを呼び込んだ。

■格上に次々快勝

 新星に名乗りを上げた。愛工大名電は県リーグ2部ながら、準々決勝以降は上位リーグ所属の刈谷、中京大中京、岡崎城西を連破した。14年ぶりに挑んだ決勝で、1968年の創部以来初の全国選手権を射止めた。

 運動部では硬式野球やバレーボール、卓球が全国大会の常連校にある中、サッカー部は2002年に初出場した高校総体が唯一の全国大会だった。就任7年目の宮口典久監督(42)が「日本一を目指す雰囲気は部にも浸透している」と話すように、強豪ぞろいの環境面は大きな刺激となった。

 主将のDF鈴木は「ほかの部活に負けたくない」と思いを明かす。練習拠点の同県春日井市のグラウンドは、硬式野球部の練習場とも近接し、ノックの掛け声が聞こえるほど。鈴木は自主練習を終えようとした際に声を聞き、「もうちょっとやろう」と翻意した経験がある。

■ホテルで一体感

 愛知県大会では、宮口監督の提案で、試合前日から必ず「ルートインホテル」に宿泊した。朝夜の散歩や、寝食を共にすることで一体感を醸成。独特のルーティンを貫き、実力を下支えする平常心を保った。

 全国選手権出場だけで満足するつもりはない。「出場するからには勝ちたい。ほかの部活に刺激を与えて相乗効果を生めたらいい」と鈴木。全国で活躍する学内のライバルに負けじと、年末年始のにぎわいを生むつもりだ。 (高畑章)

(2019年11月17日 中日スポーツ6面より)

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