お知らせ 2019.09.20
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環境克服 3年ぶり全国経験 「踊れるだけで感謝」 栄徳高ダンス部

最後の舞台に向けて練習に励む3年生ら=長久手市の栄徳高で
2階建ての駐輪場の2階部分。数十人の部員が音楽に合わせて踊ると、刻むステップがコンクリートの地面を震わせて足元に伝わる。
ここが普段のメーンの練習場だ。屋根はあるが、壁はない。動きを確認する鏡もない。それでも、3年の主将(18)は「踊れる場所があるだけでも感謝しています」と笑顔を見せる。
ダンス部は2011年に同好会として発足。もともと部員は初心者が大半を占めていたが、主将が中学3年だった16年、初めて全国大会に出場した。17、18年は全国出場の壁を越えることができなかった。
今年は3年生を中心に、1990年代の楽曲を使って衣装なども当時の雰囲気にそろえるなど工夫を凝らして、全国の切符を獲得。全国大会では入賞はできなかったが「主将として『これでいいのか』と苦しい時期もあったけど、出場できて、めちゃくちゃうれしかった」と主将は白い歯をのぞかせる。
小学4年でダンスを始めた主将は「ダンスは会話が無くても心を通じ合わせることができるし、いろいろな人との輪ができるのが魅力」と強調。3年間の高校生活で主将の経験もしたことを踏まえて、「ダンスは自分を成長させてくれる場所だと思います」と目を輝かせた。
3年生は20、21日に校内である文化祭のステージを最後に引退する。主将は「お世話になった先生やコーチに恩返しができるよう、踊りきりたい」と意気込む。
文化祭は一般来場は受け付けておらず、生徒の保護者や中学生とその保護者以外は入場できない。ダンス部のステージは20日が午後0時55分、21日が午後0時45分から、いずれも体育館で。(問)栄徳高校=0561(62)5000
(2019年9月20日 中日新聞朝刊なごや東版より)