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スポーツ 2026.05.13

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三重高等学校

飛躍の三重高ダンス部 20周年 顧問・神田橋さん 後輩と結成 母校の教師に

結成20周年を迎えたシリアスフレーバーと顧問の神田橋教諭(中央)=松阪市の三重高で

結成20周年を迎えたシリアスフレーバーと顧問の神田橋教諭(中央)=松阪市の三重高で

 強豪として知られる三重高校(松阪市)のダンス部「SERIOUS FLAVOR(シリアスフレーバー、略称・シリフレ)」が、今春で結成20周年を迎えた。近年はテレビ番組や年間150回を超えるイベントへの出演などで多忙を極める。チームの創設メンバーで顧問の神田橋純教諭(37)は「(現在の活躍は)当初は考えてもおらず、感慨深い。今後もダンスで人を感動させ続けたい」と語る。(松山聖悟)

 4月中旬の授業後。入部希望者向けの説明会には、新入生50人が参加した。中には本格的なダンスは未経験ながら愛知県や大阪府から「シリフレ」を志して入学した生徒もいた。神田橋教諭は「20年間苦労が多過ぎた分、これほどの影響力を持つ部活の顧問になったと思うと少し怖いです」と頭をかいて笑った。

 シリフレは2006年度に高校3年生だった神田橋教諭が後輩5人と結成した。しかし、当時ダンスは「不良がするもの」と見られがちだった。環境は恵まれず、校外の駐車場に段ボールを敷いて練習しては「男なのにダンスして」と揶揄(やゆ)される日々。それでも「結果で示そう」と、神田橋教諭は大学進学後もチームを指導し、翌年に県大会で優勝。同好会に昇格した。

 神田橋教諭は大学卒業後に情報科の教師として母校に戻り、バレー部と兼務でダンスの指導に当たった。しかし、同好会の地位は正式な部に比べて低かった。全国大会への出場権を得ても、「同好会で多くの生徒を県外に連れて行くのは危ない」と棄権させられたこともあった。

 「何とか部として認められたい」。メンバーが毎日、横一列に並んで教職員へあいさつしたり、自主的に校内を掃除したりと、ダンス以外でも猛アピールを続け、17年度に念願をかなえた。その後は毎年、全国の舞台に立つだけでなく、アイドルグループAKB48の楽曲のミュージックビデオ(MV)への出演や、地元出身で卒業生でもある歌手西野カナさんとの共演など華々しい実績を残した。

 3年でキャプテンの生徒は「先輩たちの苦労のおかげで今の私たちに注目してもらえていると思う。伝統を大事にシリフレをより成長させたい」と責任を口にする。

■生徒主体に運営 「感動させ続けたい」

 三重高の強みは生徒主体の運営。「僕が社長とすれば、生徒はプロジェクトを進める部署のメンバー」と神田橋教諭。振り付けや演出、広報まで約140人の部員が手分けして一つの作品を作り上げる。全国で上位に名を連ねるチームの多くはプロダンサーに教わるが、神田橋教諭は「高校ダンスは生徒たちの力で生み出す芸術こそが魅力」と語る。チームの目標は全国入賞。「他校にはないシリフレらしさで勝負します」

(2026年5月13日 中日新聞朝刊三重総合版より)
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