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選抜高校野球 中京大中京 春夏140勝 前回出場に続き準決勝進出

中京大中京-八戸学院光星 2回表中京大中京2死、田中選手が左越えに二塁打を放つ=甲子園球場で
中京大中京は1回、四死球で2死一、二塁とし、松田選手(2年)の右越え適時二塁打で先制。同点で迎えた5回には、盗塁も絡めながら好機を広げ、神達選手(同)の犠飛で勝ち越した。投手陣は4回以降出塁を許さず、先発の安藤投手(3年)が7回1失点でまとめ、後を託された太田投手(同)も2回を無安打で封じた。
準決勝は29日、第1試合で智弁学園(奈良)と決勝進出を懸けて対戦する。
■安藤投手の後輩たち 岐阜からアルプスへ
中京大中京のアルプススタンドには生徒ら約500人が集まり、熱い声援を送り続けた。勝利を決めると、生徒や保護者らはハイタッチして喜びを分かち合った。
この日は、先発した安藤投手が所属した岐阜県の中学硬式野球チーム「揖斐本巣ボーイズ」の選手やOB約40人も駆けつけた。1回戦と2回戦は春休み前で観戦できなかった子どもたちは、安藤投手がアウトを一つ重ねるたびにメガホンをたたいて喜んだ。
安藤投手は立ち上がりにエラーも絡んで1点を失ったが、その後はテンポのいい投球で八戸学院光星打線を手玉に。揖斐本巣ボーイズの主将で中学2年の古川さん(14)は「ピンチでも冷静に投げていたところがかっこよかった。あこがれの先輩」と目を輝かせていた。
安藤投手の父成人(なりひと)さんは「粘り強く投げてくれた。映像を見ても笑顔が見えるので楽しんでやれていると思う」とたたえた。(宮下爽)
■打率7割超 チームけん引 「父の分も」 けが越えた田中選手
派手なプレーではなく着実にこなす。9回2死、遊撃手の田中選手(3年)が相手打者の鋭いゴロを危なげなく処理し、準決勝進出を決めた。甲子園の春夏通算の勝利数を全国歴代トップの140勝に更新し、「自分が(この瞬間に)携われて良かった」と充実感をにじませた。
中京大中京は小さな頃からの憧れだった。父の伸幸さん(51)も同校で遊撃手としてプレー。3年夏の県大会は控え選手としてベンチ入りしたが、決勝で敗れて甲子園にあと一歩届かなかった。
幼い頃から中京大中京の試合をテレビで観戦し、小学校高学年の頃には「自分も中京で野球をしたい」と思い始めた。
入学後は1年秋からベンチ入りしたが、冬に左肩を脱臼し3カ月ほど練習ができなかった。大事な時期に体づくりができず「みんなに置いて行かれる」と悔しさが募ったが、「勝負は2年の秋から」と定めて体のケアに重点を置いた。
この冬は1日500回バットを振り、スイングスピードやミート力が増した。「今は特にボールがよく見えている。野球人生で一番調子が良い」と自負する通り、準々決勝も初回に死球で出塁して得点に絡むなど5打席で4度出塁した。今大会は通算で11打数8安打。7割超の打率でチームを引っ張る。
打席には、甲子園に立てなかった伸幸さんの思いも背負って立つ。これまでの活躍ぶりは「80%くらい。父が出られなかった分も取り戻せたと思う」と感じる。残りの20%は優勝して達成するつもりだ。(牧野良実)
■よく守り切った 中京大中京・高橋源一郎監督
安藤は立ち上がりが不安定なところもあったが、尻上がりに制球が定まって相手に的を絞らせない投球ができた。安藤で完投も考えたが、太田の状態も良いのでピンチを招く前に継投した。守備は最後までよく守り切ってくれた。
■2投手が粘り強く 中京大中京・荻田主将
初回の満塁の場面で複数得点できれば、もっと楽な展開になった。先制した後に失策もあって追いつかれたが、安藤が踏ん張ってくれた。投手2人が粘り強く投げてくれて勝つことができた。次戦は立ち上がりをもっと意識したい。
■四死球が多かった 八戸学院光星・仲井宗基監督
3回1死三塁で点を取りきれなかったところから中京大中京の安藤君のギアが上がった。特に左バッターのインコースへのボールに圧倒された。岩崎は打たれてはなかったが四死球が多く、攻撃のリズムにつながっていかなかった。
■大事な場面 打てず 八戸学院光星・北口主将
岩崎は100点のピッチングだったが、大事な場面で打つことができなかった。DH解除はどの場面でもブルペンで準備できるので、とてもいい形だった。投手陣は厚いので、夏に向けてもっと上を目指してやっていきたい。
中京大中京 100010000|2
八戸学院光星100000000|1
(中)安藤、太田-津末
(光)岩崎、北口-鈴木
(2026年3月28日 中日新聞朝刊市民版より)
