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お知らせ 2025.12.16

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四日市メリノール学院高等学校

通信制の生徒 学食を運営 四日市メリノール学院高 全日制向け好評

まぜそばを手渡す通信制の生徒(左)ら=四日市市の四日市メリノール学院高で

まぜそばを手渡す通信制の生徒(左)ら=四日市市の四日市メリノール学院高で

■月2回 メニュー考案から準備

 四日市市の四日市メリノール学院高校で、通信制の生徒らが月2回、全日制の生徒向けに昼食時の学生食堂を運営している。メニュー考案から生徒が準備しており、通信制3年の平田さん(18)は「調理や仕入れは大変だが喜んでもらえるのがうれしい。自分から考えて周囲に声をかけられるようにもなった」と笑顔を見せる。(丹羽ありさ)

 通信制は、生徒が自分に合ったペースで登校できる一方、他の生徒らと交流する機会が少ないという。そこで働くことへの理解を深め、学校に来たくなる理由をつくろうと、8月末から選択授業「キャリアデザイン」で食堂運営を企画。2、3年生のうち毎回10人前後が取り組んでいる。

 生徒らは居酒屋などを展開する「光フードサービス」(名古屋市)の出前授業で、事前に飲食店経営の考え方を学んだ。最初は10月にフルーツサンドを提供。材料費を算出した上で生徒が手に取りやすい価格に決め、フルーツの配置や見栄えが良くなる切り方も工夫したという。

 今月9日には生徒が調理と注文対応に分かれ、60食限定で1杯500円のまぜそばを用意。前日にチャーシューを漬け込んで柔らかく仕上げ、白髪ネギやモヤシも添えた。

 ピーク時には全日制の生徒らの列ができるほど人気で、3年の纐纈さん(18)は「今まで食堂になかったメニューで新しい。本格的な味付けでおいしかった」と話した。

 利益は調理器具の購入費などに使うという。授業を担当する武藤亮磨教諭(31)は「生徒が社会に出てから他人と関わる上で大きな意味がある」と話す。平田さんは「たくさんの生徒に来てもらえるようレシピの幅を増やしていきたい」と意気込んだ。

(2025年12月16日 中日新聞朝刊北勢版より)
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