お知らせ 2025.09.02
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平和の灯 豊橋に 高校生自転車リレー 広島→名古屋経由し

岡崎城の前で記念撮影する豊橋中央高の自転車ピースリレーのメンバーら=岡崎市で
県内22校の生徒らによる全体のリレーは8月6日、広島市でスタート。12日に名古屋市でゴールしたが、参加していた豊橋中央高の生徒12人が「豊橋まで届けたい」と発案し、国道1号を経由し独自にリレーした。道中では岡崎市の岡崎城や藤川宿で休憩し、自転車とともに記念撮影した。
2年の生徒(16)は出発前に見学した広島平和記念資料館が忘れられないという。「メディアでしか知らなかった歴史の事実を自分の目で見て、原爆や戦争の残酷さがリアルに感じられた」
野球部が甲子園大会の初戦に臨んだ11日、自転車組は京都府を通過中。引率教員らが伴走する車内のテレビで観戦して途中経過を伝え、「野球部も頑張っているからみんなも頑張れ」と激励していたという。2年の別の生徒(16)は「運転がつらいときも仲間のことを思ったら元気が出てきた」と振り返る。
伴走した錦真人教諭は「参加者は部活もバラバラで、入学後に挫折を経験した生徒もいるが、平和を考えながら運転する中で顔つきがだんだんと輝いていった」と目を細めた。
次回の高校生ピースリレーは、戦後90年の2035年になるとみられる。その時の主役は現在の幼稚園や保育園の年長園児たち。豊橋中央高の生徒らは9月の文化祭で系列のたかくら幼稚園の年長園児を招き、今回の経験を伝えることを計画している。(谷悠己)
(2025年9月2日 中日新聞朝刊西三河総合版より)