全国高校野球選手権大会に初出場し初戦で惜敗した豊橋中央高校（豊橋市）の野球部員らが１９日、名古屋市名東区の東邦高校を訪れた。愛知大会決勝で戦った相手ながら甲子園へ友情応援に駆けつけた同校のマーチングバンド部員らに、力強い応援への感謝を伝えた。

　敷地内でのセレモニーで、豊橋中央側が豊橋市内の工場で製造されているチョコレート菓子「ブラックサンダー」を贈ると、東邦側は応援歌の演奏で応えた。東邦の名物曲「戦闘開始」やエース髙橋投手のテーマ曲「炎のファイター」など迫力ある演奏を聴いていた豊橋中央の野球部員２３人も歌に加わり、球場さながらの雰囲気となった。

　「試合当日の朝も選手たちは東邦の応援の話ばかりしていた」と萩本将光監督。砂田主将は「自分たちのわがままなリクエストに応えてもらって感謝しかない」と話し、髙橋投手は「県大会の時からすごい演奏で楽しかった。そんな音楽に堂々と乗れたのはうれしい」と笑顔を見せた。

　マーチングバンド部の部長は「全力でプレーする豊橋中央の選手たちを目の前にして、応援することの本当の意味を教えてもらった。これからも互いに頑張っていきたい」と話していた。（後藤優）

（2025年8月20日　中日新聞朝刊県内総合版より）

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