お知らせ 2025.08.07
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カンボジア虐殺をオンラインで学ぶ 名経大市邨高生ら

カンボジアからの生中継(画面)で虐殺の歴史を学ぶ生徒たち=千種区の名経大市邨高で
1970年代にポル・ポト政権が行った深刻な人権侵害の証拠を示す首都プノンペンの「トゥール・スレン虐殺博物館」(監獄S21跡)から中継した。名経大市邨高の松野至教諭(45)が撮影しながら館内を歩き、有刺鉄線で覆われた建物の内部を紹介。拘束や拷問の道具、亡くなった人々の写真を映し「目を背けたくなるほどむごたらしい」と語った。
参加した両校の生徒計11人は、事前に調べた虐殺の歴史などを発表し、中継後に意見交換した。名経大市邨高3年の生徒(17)は「日本には原爆ドームがあるが、二度と同じことが起きないよう過去の悲惨な記憶を知ることができる世界遺産は大切だと思った」と話した。
文科省の採択事業で、日本と台湾の高校生が一緒に平和学習や国際支援をする取り組みの一環。会の様子はユーチューブでも配信する。松野教諭は「若者が心の中に平和のとりでを築く機会になれば」と話した。(大野沙羅)
(2025年8月7日 中日新聞朝刊市民版より)