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中京学院大中京 7回一挙4得点初戦突破!! 藤田 勝ち越し打

北照-中京学院大中京 7回裏中京学院大中京2死二塁、適時打を放ち、ガッツポーズの藤田=甲子園球場で
■コツコツつないだ
打線が目覚めた。中京学院大中京は1点を追う7回1死一塁、申原(のぶはら)愛斗内野手(3年)の左中間適時二塁打で同点とすると、さらに2死二塁で4番の主将・藤田健斗捕手(3年)の左前適時打で勝ち越した。6回まで散発4安打に封じられた打線が、この回だけで5安打4得点。コツコツつないで試合をひっくり返した。
伏線は攻撃直前の藤田のひと言だ。「低めの球の見逃し三振はOK。チャンスは来るぞ」。事前の分析以上に内角を突く相手右腕に対し、ゾーンを上げて攻略を狙った。
「終盤でも焦りはなく、1本出ればいける雰囲気があった」と申原。7回に4得点して8-6で逆転勝ちした岐阜大会決勝さながら、チームの持ち味を見せた。3年ぶり勝利は、春夏甲子園通算10勝目の節目となった。
■逆転負け糧に
敗戦が糧だ。昨秋の東海大会準決勝。9回に東邦(愛知)に5点差を追い付かれた上、1点リードの延長10回に2点を奪われて逆転サヨナラ負けした。東邦がセンバツを制したことで、屈辱の記憶はチーム共通の発奮材料となった。
さらに藤田はU18日本代表候補に選ばれ、大船渡の佐々木ら世代トップ選手の意識の高さを体感。チームの先頭に立ち、気持ちの引き締めを図った。「この一年間で精神面が強くなった」
次戦は8強をかけて、強打の東海大相模戦。「この勝利で勢いに乗りたい。打ち負けないようにしたい」と藤田。大きな壁でも、コツコツ突破する。 (高畑章)
(2019年8月12日 中日スポーツ7面より)