進学ナビ

HOME > 高校ニュース > 全て

高校ニュース

お知らせ 2025.06.17

この記事の関連校
中京高等学校

中京高 東濃厚生病院に移転 27年4月 同時に中学開設へ

中京高が移転する東濃厚生病院=瑞浪市土岐町で

中京高が移転する東濃厚生病院=瑞浪市土岐町で

■安達学園と病院側 建物、土地譲渡で合意

 瑞浪市土岐町の中京高校を運営する学校法人安達学園は16日、閉院する東濃厚生病院(同町)に2027年4月、同校を移転すると発表した。安達学園と病院を運営するJA岐阜厚生連が同病院で、建物と土地の譲渡に関する基本合意書を締結した。安達学園は病院建物を活用する新校舎に、移転と同時に中京中学校(仮称)の開設を目指すことも明らかにした。(伊藤敢太)

 東濃厚生病院と土岐市立総合病院を統合する公立東濃中部医療センター(土岐市)が、来年2月の開院を予定。東濃厚生病院は同1月末で閉院する。建物は介護福祉施設としての活用を目指したがまとまらず、地域活性化に寄与する事業者を探していたところ、市の仲介もあり安達学園への譲渡が決まった。

 譲渡する建物は各診療科や病室が入る6階建ての「本館棟」と、併設の立体駐車場。登記簿によると、計約1万4230平方メートルで、延べ床面積は計約2万1千平方メートル。ともに2004年に供用開始した。建物は無償で、土地は有償で譲渡するという。売却額は非公開。

 1963年に開校した中京高は、校舎の老朽化が進み、長年修繕や改修を重ねてきたが、抜本的な解決が「最大の課題(安達弘城理事長)」だった。安達理事長は16日の締結式で、「ありがたいご縁をいただけた。最大のチャンス」と話し、高校がJR中央線の瑞浪駅に近づくため「若者のにぎわいや元気を創出でき、駅周辺の再開発にも相乗効果をもたらせる」と期待した。

 新中学校の定員は1学年80人を想定。文部科学省の「学びの多様化学校」の指定を受けることや、部活動に注力するなどの方針を示した。中高一貫とするかは議論中という。安達理事長は「63年培ってきた教育ノウハウや独自の教育資源を最大限活用し、地域社会のニーズに応えていける中学校の開校を目指す」と力を込めた。現在の高校施設のうち柔道・剣道場などは現地に残して活用するが、校舎などは未定という。

 市は市内に診療機能を残すよう要望しており、JA岐阜厚生連は病院南側にある健康診断施設「健康管理センター」を、入院を伴わないサテライト診療機関として残す予定とした。開業時期や診療科、医療関係者の体制などは未定だが「なるべく市の要望に沿いたい」との意向を示した。

(2025年6月17日 中日新聞朝刊岐阜県版より)
  • X

戻る < 一覧に戻る > 次へ