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お知らせ 2025.06.17

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名古屋経済大学市邨高等学校

難民の子どもたちに衣服を 名経大市邨高 「ユニクロ」の取り組みに参加

合同勉強会で、難民になった場合を想定して必要な物を話し合う生徒たち=千種区の名経大市邨高で

合同勉強会で、難民になった場合を想定して必要な物を話し合う生徒たち=千種区の名経大市邨高で

 不用な子ども服を集めて難民に送るプロジェクトに、日本・台湾・韓国の五つの高校が参加する。取り組みは国連が定める20日の「世界難民の日」に合わせ、毎年6月から開始。プロジェクトを前に、参加校の一つ、名経大市邨高校(千種区)は16日、オンラインの合同学習会で世界の難民を取り巻く現状や支援内容を学んだ。(大野沙羅)

■オンライン学習会 台湾の高校などと支援策学ぶ

 カジュアル衣料品「ユニクロ」などを展開するファーストリテイリングと、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が進める「服のチカラプロジェクト」。全国から参加校を募って服を回収、世界中の難民の子どもたちに送っており、カンボジアやシリアなどの難民支援に取り組む名経大市邨高は2018年から毎年参加している。

 5校はほかに、埼玉県の越谷北高、広島県の尾道高、台湾の鳳山商工高、韓国のソウル日本人学校。ポスターを作ったり、イベントで地域の人に呼びかけたりして11月まで衣類を集める。

 この日のオンライン学習会には、名経大市邨高と越谷北高、鳳山商工高が参加。UNHCRの職員やファーストリテイリングの社員からロシアによるウクライナ侵攻やミャンマーの地震などにおける難民の現状やプロジェクトの内容について教わった。突然難民になった場合を想定し、必要な物の優先順位を付ける話し合いもして、防寒やけがを防ぐ役割がある衣類の必要性について考えた。

 1年生からプロジェクトに参加している名経大市邨高3年の生徒(17)は「学ぶうちに一人の力は小さくてもできることがあると思うようになった。多くの人が笑顔で安心して暮らせるよう取り組みたい」と意気込む。担当する松野至教諭(45)は「支援について学ぶだけでなく、取り組むことが大切。戦後80年で心に平和のとりでを築くきっかけにしたい」と話した。

(2025年6月17日 中日新聞朝刊市民版より)
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