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杜若 カナディアンフォア500メートルV 2019全国高校総体 カヌー、陸上…県勢入賞続く

優勝を果たした杜若の(手前右から)森、井原、長坂、梅村選手=鹿児島県伊佐市で
カヌースプリント500メートルでは、男子カナディアンフォアで杜若(森陽紀、井原崚汰、長坂蓮、梅村昂生選手)が4年ぶり4度目の優勝を果たした。森選手は同シングルでも3位に入り、男子カヤックペアでは東郷(内田陽人、吉見夏陽選手)が5位。女子も健闘し、同競技では県勢の入賞が8種目に及んだ。
4日開幕した陸上競技では、男子400メートルで富田大智選手(中京大中京)が、女子ハンマー投げでは木下七海選手(旭野)がそれぞれ4位に。少林寺拳法男子でも、団体演武と組演武ともに中部大第一が6位に入った。
■一番良いレースで頂点 「主将に日本一を」 気迫のパドル
先頭でゴールした杜若の選手たち。片手をパドルから離して拳を突き上げ、「よっしゃあー」と何度も喜びを爆発させた。
5月に決まったクルーは3年の森陽紀主将と梅村昂生選手に、2年の長坂蓮、1年井原崚汰選手の4人。個性が強く、最初は動きもバラバラ。誰も口には出さないが「ダメ出しするならおまえがやってみろよ」という雰囲気さえあった。
7月に入って動きがそろい始め、メンバーにもまとまりが出て迎えたインターハイ本番。先にあったシングルで優勝を逃し悔しがる森主将を見て、後輩2人は一層奮い立った。「日本一を取らせてあげたい」
レースは残り200メートルで動いた。森主将の「上げるぞぉー!」の一声で、一気に加速。水しぶきを上げ、水上を滑るように進んだ。普段の「ラスト! 3、2、1、ゴー!」の合図とは違う気迫の雄たけび。2位に0.1秒差でゴールした。
レース後、「中学時代に森と組んだペアは全国3位止まり。一緒に優勝したかったので、ようやくという気持ち」と梅村選手。井原選手と長坂選手の2人も「緊張したけど、勝ててうれしい」「楽しんでこげた」と話し、メダルを首にかけたり、握ったりして喜びをかみしめた。森主将も「加速から一気にスピードが上がり、ぐんぐん周りの全てを追い抜いていく。今までで一番楽しくて、一番良いレース。このメンバーで勝てて、本当に良かった」。(高田みのり)
(2019年8月5日 中日新聞朝刊県内版より)