■ＪＲ春日井駅で本年度末まで放映

　高校生の自転車用ヘルメット着用率が低いことを受け、春日井市松本町の中部大春日丘高校インターアクトクラブが、着用を呼びかける動画を制作した。動画はＪＲ春日井駅のデジタルサイネージ（電子看板）で本年度末まで放映される。

　動画は１分間。男子高校生が「今日は髪形がキマってる」「ヘルメットはかぶらず、飛ばすぜ」と勢いよく自転車をこぎ始め、傾斜に乗り上げ転倒。その後「命と見た目どちらが大事ですか？」と呼びかける内容となっている。

　脚本を担当した同クラブ２年の生徒（１７）は「同世代がヘルメットをかぶらない理由は『髪形が崩れる』ことが大きいのではないかと考え、脚本を書いた」と話した。編集を担当した同クラブ２年の生徒（１７）は「動画を１分間に収めるのが大変だった。自転車が倒れる効果音を自分たちで作ったのが工夫した点」と振り返った。

　動画に出演した同クラブ２年の生徒（１７）は「見た目を気にするあまり、事故でけがをしたら元も子もない。安全を考えるならヘルメットは大事」と呼びかけた。

　市交通安全推進協議会が同クラブに動画制作を依頼した。ＪＲ春日井駅の他、市のホームページやＹｏｕＴｕｂｅチャンネルでも見ることができる。市民安全課の戸田祐輔主幹は「１８歳以下の市民にはヘルメット購入費補助があるが、まだまだ知られていない。活用してもらうきっかけになれば」と期待した。（伊藤純平）

（2024年10月10日　中日新聞朝刊近郊版より）