スポーツ 2024.01.18
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中部大春日丘 日本航空石川招き練習へ 被災のライバルと選抜に
愛知県春日井市のラグビー強豪校・中部大春日丘高校が、能登半島地震で被災したライバル校の支援に乗り出す。3月開催の「全国高校選抜ラグビー大会」を目指しながら、練習再開のめどが立たない石川県輪島市の日本航空高校石川の選手たちを、岐阜県内の中部大施設に無償で招く。中部大春日丘ラグビー部の宮地真監督は「できる限りの支援をしたい」と話す。(酒井博章)
■高校ラグビー 20年続く交流
両校は全国大会の常連校で、年末年始に大阪・花園ラグビー場で開かれる全国高校ラグビー大会には中部大春日丘が13回、日本航空石川は19回出場している。比較的距離が近いこともあり、20年近く交流が続いており、毎年、合同トレーニングや練習試合で競い合ってきた。昨年12月にも中部大春日丘で共に汗を流し、花園へと乗り込んだ。
ただ、地震で状況が一変した。日本航空石川の選手たちにけがはなかったが、校内のさまざまな場所がひび割れ、今も断水状態が続く。能登空港に隣接するため、自衛隊が同校敷地内に駐屯しており、選抜大会に向けた練習はおろか、校舎での学校再開も見通せないという。
出場が危ぶまれるライバル校のために、何かできないか-。宮地さんは中部大側と相談し、岐阜県恵那市にある同大の研修施設に無償で宿泊できるよう支援策を取りまとめた。選抜大会につながる2月中旬の北信越大会(地区予選)に備え、日本航空石川の選手たちは2月4日から2週間ほど施設で練習し、調整を進めることになった。
期間中には中部大春日丘の部員も現地を訪れ、合同練習に励むという。日本航空石川ラグビー部の前監督で、現在はコーチの小林学さん(54)は「自分たちも被災して前を向いて準備できない今、救いの手を差し伸べてくれた」と感謝する。
宮地さんは「20年近い付き合いで、私たちはラグビーを通じて家族のようなものだ」と言い「選抜大会は新3年生にとって、卒業後の進路にも影響する重要な大会。地区予選を勝ち抜いて、選抜大会を共に戦いたい」と語った。
(2024年1月18日 中日新聞朝刊27面より)
■高校ラグビー 20年続く交流
両校は全国大会の常連校で、年末年始に大阪・花園ラグビー場で開かれる全国高校ラグビー大会には中部大春日丘が13回、日本航空石川は19回出場している。比較的距離が近いこともあり、20年近く交流が続いており、毎年、合同トレーニングや練習試合で競い合ってきた。昨年12月にも中部大春日丘で共に汗を流し、花園へと乗り込んだ。
ただ、地震で状況が一変した。日本航空石川の選手たちにけがはなかったが、校内のさまざまな場所がひび割れ、今も断水状態が続く。能登空港に隣接するため、自衛隊が同校敷地内に駐屯しており、選抜大会に向けた練習はおろか、校舎での学校再開も見通せないという。
出場が危ぶまれるライバル校のために、何かできないか-。宮地さんは中部大側と相談し、岐阜県恵那市にある同大の研修施設に無償で宿泊できるよう支援策を取りまとめた。選抜大会につながる2月中旬の北信越大会(地区予選)に備え、日本航空石川の選手たちは2月4日から2週間ほど施設で練習し、調整を進めることになった。
期間中には中部大春日丘の部員も現地を訪れ、合同練習に励むという。日本航空石川ラグビー部の前監督で、現在はコーチの小林学さん(54)は「自分たちも被災して前を向いて準備できない今、救いの手を差し伸べてくれた」と感謝する。
宮地さんは「20年近い付き合いで、私たちはラグビーを通じて家族のようなものだ」と言い「選抜大会は新3年生にとって、卒業後の進路にも影響する重要な大会。地区予選を勝ち抜いて、選抜大会を共に戦いたい」と語った。
(2024年1月18日 中日新聞朝刊27面より)