スポーツ 2023.12.27
- この記事の関連校
- 岐阜女子高等学校
岐阜女 桜花破る 東海勢唯一4強
■バスケットボール 全国高校選手権
全国高校選手権第4日は26日、東京体育館で行われ、女子準々決勝で岐阜女が全国高校総体準優勝の桜花学園(愛知)に61-60で逆転勝ちした。前回大会と総体覇者の京都精華学園、東海大福岡、前回2位の札幌山の手(北海道)も4強入りした。
27日の準決勝は2年連続で同じ顔合わせとなり、京都精華学園と東海大福岡、札幌山の手と岐阜女がぶつかる。
男子3回戦では前回王者の開志国際(新潟)が羽黒(山形)に101-71で快勝し、総体を初制覇した日本航空(山梨)は新田(愛媛)を92-77で下して準々決勝に進出。福岡大大濠、福岡第一や東山(京都)なども勝ち上がった。
■最大21点差 第4Qで大逆転
背番号4の放つシュートが、面白いようにリングに吸い込まれていく。試合時間残り7分31秒の時点で最大21点差をつけられた岐阜女。それでも主将の絈野(かせの)は「心が折れかけたけど、自分がもっと点を取れば絶対に勝てると信じていた」。
前半から連続得点を許し敗戦の色が濃くなり始めた第4クオーター、相手の寄せが甘くなった隙を突いて反撃を開始。「3点シュートじゃなくて2点でもいい。おまえがやるんだろ」と安江監督から檄(げき)を受け硬さの取れた絈野が、立て続けに外角シュートを決めて息を吹き返し、速攻も織り交ぜ点差を詰めた。
最後は59-60の残り10秒でセネガル人留学生、ジュフが2点シュートを決めて大逆転。37得点のうち、第4クオーターの10分間だけで25得点を挙げ劇的な勝利をお膳立てした絈野は、「仲間と自分を信じていた」と胸を張った。
大会の組み合わせが決まった時点で、チームは桜花学園戦を1つのヤマ場と見込んでいた。就任48年目の指揮官は、「桜花さんがいたから頑張ってこられた。思いを背負って戦う」。東海勢で唯一の4強入り。これ以上ない勝ち方で、5年ぶり3回目の優勝へ弾みをつけた。 (鈴木啓紀)
▽女子準々決勝
京都精華学園84-57聖和学園(宮城)、東海大福岡65-63大阪薫英女学院、札幌山の手(北海道)95-54千葉経大付
▽男子3回戦
日本航空(山梨)92-77新田(愛媛)、土浦日大(茨城)85-55尽誠学園(香川)、美濃加茂(岐阜)99-72育英(兵庫)、福岡大大濠91-62京都精華学園、開志国際(新潟)101-71羽黒(山形)、藤枝明誠(静岡)111-70八王子学園八王子(東京)、福岡第一108-81東海大諏訪(長野)、東山(京都)117-73帝京安積(福島)
■終盤の受け身 悔やむ
25度目の優勝を目指した桜花学園は準々決勝で姿を消した。第1クオーターで15点を連取するなど出足は順調だったが、15点をリードして迎えた第4クオーターで相手の勢いを止めきれなかった。主将の田中は「受け身になって守備ができていなかった。緩みが出た」と悔やんだ。
3連覇を果たした2021年以来の頂点を逃し、3年生の田中は「もっと努力して桜花学園を取り戻してほしい」と後輩に思いを託した。
(2023年12月27日 中日新聞朝刊運動2面より)
全国高校選手権第4日は26日、東京体育館で行われ、女子準々決勝で岐阜女が全国高校総体準優勝の桜花学園(愛知)に61-60で逆転勝ちした。前回大会と総体覇者の京都精華学園、東海大福岡、前回2位の札幌山の手(北海道)も4強入りした。
27日の準決勝は2年連続で同じ顔合わせとなり、京都精華学園と東海大福岡、札幌山の手と岐阜女がぶつかる。
男子3回戦では前回王者の開志国際(新潟)が羽黒(山形)に101-71で快勝し、総体を初制覇した日本航空(山梨)は新田(愛媛)を92-77で下して準々決勝に進出。福岡大大濠、福岡第一や東山(京都)なども勝ち上がった。
■最大21点差 第4Qで大逆転
背番号4の放つシュートが、面白いようにリングに吸い込まれていく。試合時間残り7分31秒の時点で最大21点差をつけられた岐阜女。それでも主将の絈野(かせの)は「心が折れかけたけど、自分がもっと点を取れば絶対に勝てると信じていた」。
前半から連続得点を許し敗戦の色が濃くなり始めた第4クオーター、相手の寄せが甘くなった隙を突いて反撃を開始。「3点シュートじゃなくて2点でもいい。おまえがやるんだろ」と安江監督から檄(げき)を受け硬さの取れた絈野が、立て続けに外角シュートを決めて息を吹き返し、速攻も織り交ぜ点差を詰めた。
最後は59-60の残り10秒でセネガル人留学生、ジュフが2点シュートを決めて大逆転。37得点のうち、第4クオーターの10分間だけで25得点を挙げ劇的な勝利をお膳立てした絈野は、「仲間と自分を信じていた」と胸を張った。
大会の組み合わせが決まった時点で、チームは桜花学園戦を1つのヤマ場と見込んでいた。就任48年目の指揮官は、「桜花さんがいたから頑張ってこられた。思いを背負って戦う」。東海勢で唯一の4強入り。これ以上ない勝ち方で、5年ぶり3回目の優勝へ弾みをつけた。 (鈴木啓紀)
▽女子準々決勝
京都精華学園84-57聖和学園(宮城)、東海大福岡65-63大阪薫英女学院、札幌山の手(北海道)95-54千葉経大付
▽男子3回戦
日本航空(山梨)92-77新田(愛媛)、土浦日大(茨城)85-55尽誠学園(香川)、美濃加茂(岐阜)99-72育英(兵庫)、福岡大大濠91-62京都精華学園、開志国際(新潟)101-71羽黒(山形)、藤枝明誠(静岡)111-70八王子学園八王子(東京)、福岡第一108-81東海大諏訪(長野)、東山(京都)117-73帝京安積(福島)
■終盤の受け身 悔やむ
25度目の優勝を目指した桜花学園は準々決勝で姿を消した。第1クオーターで15点を連取するなど出足は順調だったが、15点をリードして迎えた第4クオーターで相手の勢いを止めきれなかった。主将の田中は「受け身になって守備ができていなかった。緩みが出た」と悔やんだ。
3連覇を果たした2021年以来の頂点を逃し、3年生の田中は「もっと努力して桜花学園を取り戻してほしい」と後輩に思いを託した。
(2023年12月27日 中日新聞朝刊運動2面より)