進学ナビ

HOME > 高校ニュース > 全て

高校ニュース

お知らせ 2023.10.05

この記事の関連校
桜花学園高等学校

コーヒーで貧困問題知って フェアトレード 桜花学園高生が商品化

5種のパッケージで販売するコーヒーをPRする生徒たち=昭和区の桜花学園高で

5種のパッケージで販売するコーヒーをPRする生徒たち=昭和区の桜花学園高で

■ウガンダ産豆を使用 きょうから販売

 桜花学園高校(昭和区)国際キャリアコースの生徒たちが、生産者と公正な価格で取引する「フェアトレード」で製造されたコーヒーの商品化に取り組んだ。産地であるアフリカなどの発展途上国が抱える貧困問題の解決につなげたいと企画。5~7日に常滑市で開かれる「SDGs AICHI EXPO」で販売する。 (芝野享平)

 コーヒーはアフリカ・ウガンダ産の豆を使い、カップにのせて湯を注げば飲めるドリップバッグ式。生徒たちが企画やパッケージデザインに携わり、コーヒーの製造販売を手がける「マウンテンコーヒー」(同区)が加工などで協力した。

 桜花学園高では2021年、出前授業に訪れたマウンテンコーヒーの岩山隆司社長(60)が、コーヒー生産国の多くが貧困に苦しんでいる状況を伝えたことをきっかけに、生徒によるフェアトレードコーヒーの商品開発が始まった。

 岩山さんは、10年に市内で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)の会場で環境や生産者に配慮したコーヒーに出合ったことをきっかけに、フェアトレードコーヒーの普及に取り組んできた。

 生徒たちは今年、水の衛生管理が徹底されなかったり、女子教育が軽視されたり多くの課題を抱えるウガンダで生産されたコーヒーをフェアトレード商品として扱うことを決めた。

 同校は本年度、中小企業基盤整備機構による「起業家教育プログラム」の対象校に選定。生徒たちが先輩起業家による授業などで学び、フェアトレードコーヒーの事業化を目指す。先月28日の初回は、インドへの日本企業進出を支援する「Indobox」(中区)の丹治大佑最高経営責任者(CEO)(43)が事業化に至る経緯などを話した。

 今年のコーヒーの商品名は「majic」。ウガンダの公用語であるスワヒリ語で水を意味する「maji」とかけた。企画に携わった生徒(16)は「ウガンダのコーヒーはフルーティーで飲みやすい。世界で起こっていることを身近な商品を通じて知ってもらえれば」と願う。

 1パック160円。5パックセットは750円で販売する。EXPOでは、コーヒー豆の輸入時に使われた麻袋をリメークするワークショップなども予定する。

(2023年10月5日 中日新聞朝刊市民版より)

戻る < 一覧に戻る > 次へ