北海道を中心に開催されている全国高校総体（インターハイ）は３０日、バスケットボールやボート（ローイング）など８種目が行われた。

　県勢は、バスケ女子決勝で桜花学園が前回優勝した京都精華学園（京都）に６５－８８で敗れ、準優勝だった。ボートは男子ダブルスカルで猿投農林が、女子かじ付き４人スカルで旭丘がそれぞれ準決勝に進んだ。サッカー男子は東邦が２回戦で敗れた。

■試合展開悔やむ「序盤から相手の流れに」

　２年ぶりの優勝を目指した桜花学園は、試合開始５分で早くも１０点差をつけられる苦しい試合展開だった。

　大会中に故障者が出たチームは、決勝でも控えの２年生を積極起用した。厳しい状況の中でチームを支えたのは、田中選手（３年）と黒川選手（同）の「２人の主将」だった。同校が今季から始めたダブルキャプテン制。田中選手は豊富な出場経験を生かしてコート内でチームを引っ張る「ゲームキャプテン」、黒川選手は日常生活などコート外で仲間に声をかける「チームキャプテン」を務める。

　この日も両輪となって２年生を鼓舞。２人でチームの６５得点中４０点を決め、中でも田中選手は両チーム最多の２５得点を記録する活躍を見せた。しかし、田中選手が「序盤から相手の流れになってしまった」と悔やんだように、最後まで反撃の糸口をつかめなかった。試合後は、泣き崩れる後輩に寄り添い「顔を上げて、応援してくれた保護者にあいさつしよう」と励ました。

　１２月には集大成のウインターカップがある。大舞台での経験を糧に再始動する。　（加藤壮一郎）

（2023年7月31日　中日新聞朝刊県内総合版より）